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2015年7月26日 (日)

名ばかりのEsdur

ホルン三重奏曲の楽章毎の調性を以下に列挙する。

  1. 変ホ長調
  2. 変ホ長調
  3. 変ホ短調
  4. 変ホ長調

主音変ホが見事に並ぶ異例の調性配置だ。Es管のナチュラルホルンへの配慮に決まっている。

ところが肝心の第一楽章が何か変だ。冒頭のヴァイオリンは4分の2拍子のアウフタクトで変ロ音を鳴らした後、あろうことか5度上の「F」に跳躍する。調号にフラット3個が据えられている時点で、聴き手には変ホ長調という意識があるから、アウフタクトからの跳躍の到達先にはぜひとも「Es」がほしいところだ。これならブラームス恒例の「跳躍する4度」になるからだ。

ところがまんまと裏切られて「F」にたどり着いた後も、ずっと「変ロ長調」状態が続く。肝心な「Es」音がほとんど出てこない。第一楽章の末尾で申し訳程度に変ホ長調がひっそりと確定するに過ぎない。調号としてフラット3個が奉られているにしろ、この楽章ひいては作品全体が「変ホ長調」と呼ばれていることが不思議なくらいだ。

だから第一楽章をソナタにできなかったのかもしれない。

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コメント

AltWien様

これはこれは、お久しぶり。
暑い中お手数をおかけしてすみません。

こんにちは。かなり以前にもコメントしたことがある者です。

変ロ音上の和音は属七ですので印象としては変ホ長調を充分に保っていると思いますが…?また29,73,163小節では明確に変ホ長調が確保されています(ご確認していただければすぐに分かると思います)。

主題のE-Fは233小節で本格的に変ホ長調に回帰する際に、低音部の動きとして再利用しているのでかなり重要なものと思われます。

横から突然に失礼いたしました。

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