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2015年7月 8日 (水)

mf と poco f

ブラームスのダイナミクス用語はなかなか一筋縄ではゆかない。

小学校以来おなじみの「mf」(メゾフォルテ)や「mp」(メゾピアノ)にも厄介な問題が横たわっている。「mf」については2006年2月22日の記事「いわゆるmf問題」で取り上げた。

「mf」はブラームス作品中に約600箇所用いられているが、同じく300箇所少々用いられている「poco f」との間に避け難い難問が存在する。ダイナミクスとしての「mf」と「poco f」はどちらが強いのかがそれである。「やや強く」「少し強く」という日本語訳にしても決定打にはなり得ない。著書「ブラームスの辞書」では、この問題にいくつかのヒントを提示するにとどまっている。

たとえば弦楽六重奏曲第2番第1楽章だ。468小節目の第一ヴィオラによる第2主題の提示である。この部分ヴィオラには「mf espressivo」だ。周囲のパートは「p」である。驚いたことにこの第一ヴィオラを引き継ぐ第一ヴァイオリンでは「poco f espressivo」に差し替えられる同時に、周囲のパートのダイナミクスが「mf」に格上げされている。ダイナミクス「poco f」が「mf」より強い証拠になる可能性がある。

上記は「mf」と「poco f」が連続して出現するケースだ。こうしたケースは数は少ないながらもいくつか観察出来る一方、ブラームスは「mf」と「poco f」を同時に用いることはほとんどない。このこと自体が多くの示唆を含んでいると感じる。ほとんどと申したのには訳がある。たった一箇所、「mf」と「poco f」が同時に出現する場所がある。

第一交響曲第3楽章の54小節目アウフタクトだ。オーボエに「poco f」が置かれるその同じ場所でチェロとコントラバスに「mf」が現われる。どちらもこの2小節後に始まるクレッシェンドによって「f」に到達する。さらに79小節目に至っては「mp」と「mf」の並存が実現しているなどこの楽章はダイナミクス面の難題を多く抱えている。

「f」と「p」の内側に微妙な陰影を設定するのはブラームス節の根幹の一つである。ブラームス好きたるものこれを疎んじてはなるまい。

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コメント

<親2様

ご心配おかけしてすみません。

40代コンクール曲、イタリア奇想曲を聴いていると、待ってましたチャイコフスキーという感じのリズムが出て来て元気が出ます。
今日の記事「mf&pocof」にも、同じ調があるような感じがして、
内容について行けていませんが、さあ仕事やるかみたいな気になりました。ありがとうございます。

少し前に書いた、大事にしていらっしゃる誕生日のコメントとしては
適当ではなかったかな?と気になっていたのですが、巡航速度で運転
されている様子をみて、出勤前にご挨拶申し上げます。

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