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2015年8月30日 (日)

前半戦MVP

音楽之友社刊行の「ブラームス回想録集」第1巻118ページ。ジョージ・ヘンシェルの証言がひときわ興味深い。

ヘンシェルは、ブラームスが過去の作曲家に比べて自分を卑下する様子を詳しく証言している。一旦それが始まるとただ黙って聞いているしかないという。ある日のそうしたやりとりの後、ブラームス自ら「変ロ長調弦楽四重奏曲のアジタートが、これまでで一番なまめかしく、情感にあふれているだろう」と語った。

何とまあ人騒がせな断言だ。ヘンシェルもヘンシェルで、こんな大事な話を聞いたのなら、もっと具体的に突っ込んでくれないと困る。

話の主役は弦楽四重奏曲第3番第3楽章であることは明らかだ。これが「これまでで一番なまめかしく、情感にあふれている」と言っているのだが、「これまでで」というのが曖昧過ぎて処理に困る。

  1. これまで書いた全作品
  2. これまで書いた全室内楽
  3. これまで書いた全弦楽四重奏曲

まあ、普通に考えれば上記1だ。取り立てて第3楽章を指しているから、楽章単位で見て「これまでで一番」と言っているのだろう。

そりゃあまあ、私はヴィオラ弾きだから、簡単に同意したくもなる。ヴィオラ以外の楽器に弱音器を装着させて、ヴィオラだけが快刀乱麻で音楽を引っ張る。中間部の旋律も本当に渋い。C線の使いっぷりが心憎いばかりである。

弦楽四重奏曲第3番は、12番目の室内楽である。全24曲のちょうど真ん中。ブラームスのこの断言が本当なら前半戦のMVPである。

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