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2015年10月14日 (水)

227小節目の衝撃

ヴァイオリンソナタ第一番第一楽章の227小節目のお話。ヴァイオリンは第一楽章その時点までに、いわゆる「レッレレー」の音型を25回発してきた。音は「D」ばかりではなく「ミッミミー」や「ソッソソー」だって混ざっている。けれども最初から最後まで3音すべて同じ音という点だけは断固守られてきた。

ところが、この227小節目で初めてそれが破られる。「レッレ」で始まったフレーズが、最後だけ「ファ」に変わる。つまり「レッレファー」だ。

これがどんなに衝撃か。第一楽章をエンディングに導くための準備がここから始まると見ていいい。楽章中かたくなに守られてきた「レッレレー」という枠組み、音名はともあれ、途中で絶対に他の音に推移しない原則を、ここで初めて破って見せる。

「レッレ」に続くのは、「ファ→ミ→レ→シ→ファ」だ。これを第一主題冒頭と比べる。

  • 楽章冒頭 レ→ド→シ→ソ→レ
  • 227小節  ファ→ミ→レ→シ→ファ

音の並びそのものは一致する。両端がオクターブなのも一致する。ここが第一主題の模倣であることは、予備知識なく聞いてもわかるだろう。227小節目で「レッレ」と始まることで、聴き手は楽章冒頭のように「レ→ド→シ→ソ→レ」という進行を想起する。ところが小節線をまたいで228小節に入るや否や、「レ」が「ファ」にすり替わる。オクターブ下の「ファ」に向かって同じように梯子を降りるのだが、「ファ」の後すぐに来るのは、たった半音下の「ミ」であり、最後は「シ」から「ファ」に増4度の下降になっている。オクターブで両端を固定されながら、内側の構成が微妙に変化している。

理屈は要らない。そのつもりでここをもう一度聞いてほしい。ストーリー上の重要な転回点だとわかるはずだ。

今回の「レッレレー」の実態調査は、途中で音高さが変わらないパターンに限っていたが、ここの衝撃を味わって方針を変えた。「到達音遷移型」として改めて調査することにした。同時に本来の形「レッレレー」を真正型と命名する。何をもって「真正」と呼ぶかに定義などない。単なる区別の目印だ。

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コメント

失礼しました。確かに増4ですね。
ご指摘の通り色が違うわけですね

インテルメッ津ォ様
たしかに、4度好きな気がしますが、本件「シ➡ファ」は、増4度なので、スパイシーです。

お久しぶりです。
ご指摘の、レ→ド→シ→ソ→レとファ→ミ→レ→シ→ファの並び、これを度数で表すとどちらも 2-2-3-4。

ブラームスさんは本当に4度音程がお好きなようで、すべての曲のあちこちに出てきますね。

実は4度音程は元を辿ると民謡に行き着くとか。ブラームスさんに限らず、作曲というものは感覚によるものが大きいと思っていましたが、案外もっと作為的なものなのかもしれません。

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