「レッレレー」の考察
昔、人気漫画の登場人物に「レレレのおじさん」がいた。私は「レッレレーのおじさん」だ。
昨日の記事で公開した「レッレレー」の分布を見て、すぐ目につくのは、第2楽章には出現しないことだ。
<第一楽章>
- ヴァイオリン 8回
- ピアノ右手 2回
- ピアノ左手 2回
<第三楽章>
- ヴァイオリン 3回
- ピアノ右手 5回
- ピアノ左手 13回
第一楽章と第三楽章とでは、「レッレレー」の担い手が変わる。ヴィオリンでは、主旋律の構成要素として現れるのに対し、ピアノ左手では、周囲の和音を支えるベースが、「レッレレー」の音型を借りているに過ぎない。また、第一楽章では第1主題部分以外ではパッタリと姿を消す。
ソナタ形式の肝というべき、再現部冒頭では、肝心なヴァイオリンに「レッレレー」が出現しない。下降の音型が繰り返される中、最初の「レッレ」が省略されている。「レッレレー」を曲中でさんざん強調しながら、再現部の冒頭では逆に肩透かしを食らわせるかのようだ。ブラームス独特の「再現部隠蔽」である。
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