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2015年10月 1日 (木)

楽しい作業

ヴァイオリンソナタ第1番第1楽章36小節目「con anima」の処遇をテンポの上から解析する試みが一段落した。所有するCDの演奏時間からテンポを逆算する手法については、すでに言及しておいた。

チェックポイント3箇所を29小節目、36小節目、43小節目と定め、音楽がそれぞれの小節に侵入した瞬間、スマホのラップタイムキーに触れるという方法で、1~28小節、29~35小節、36~42小節という3つのパートの平均テンポを割り出した。

調査結果や解析は既にお示ししてきた通りだ。最後にそうした調査をしてみての所感を述べる。

  1. 演奏家は録音を前に表現を突き詰める際、テンポは重要なファクターだという認識を当然持っているものと思われるが、それをメトロノーム値で実感してはいないだろう。ピアニスト、ヴァイオリニスト、ディレクター間で打ち合わせがあるとすれば、「これくらい」「それくらい」というやりとりに決まっている。メトロノーム値を重視しているハズはない。
  2. 「con anima」におけるテンポの処理は、数ある表現技法の一部と認識されていたハズだ。ダイナミクス、運弓、ヴィブラート、アーティキュレーション、ピアノとのバランス、気分などなどと同等以上ではあるまい。
  3. ごく一部でしかないテンポでさえ、古今のヴァイオリニストの解釈は驚くほど多様だ。古来「雨の歌」ソナタが愛されてきた証拠である。
  4. 何度も何度もCDを聴きこんだ。冒頭の「3つのD」の弾き方だけでもヴァイオリニストの個性が宿る。テンポだけでは到底説明ができない。
  5. にもかかわらず、テンポにこだわった。

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