ユニゾンの効果
ピアノ三重奏曲第2番の話をする。まずは以下のリストを黙ってご覧いただきたい。
- 第一楽章 12小節目の途中まで
- 第二楽章 23小節目まで
- 第三楽章 5小節目の途中まで
- 第四楽章 10小節目の途中まで
各々の楽章の冒頭から、上記の位置まで、ヴァイオリンとチェロがオクターブユニゾンになっている。4つある楽章全てにおいて、ヴァイオリンとチェロのオクターブユニゾンで曲を立ち上げているということだ。きわめて異例だ。ブラームスの24の室内楽で、こうしたケースはもちろんこの曲だけだ。
ブラームスのひらめきとしか、言いようが無い。オクターブユニゾンの緊張感を欲したものとおもわれる。他の作品にだってオクターブユニゾンは現れる。しかし、毎楽章必ずオクターブユニゾンで立ち上げるほど徹底されてはいない。
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