2番先頭
ブラームスが残した3曲のヴァイオリンソナタ。手ごろな演奏時間だから、CD1枚に全て収録できる。古今のヴァイオリニストたちが、「ヴァイオリンソナタ全集」というCDを次々とリリースしてくれる。そのとき、この3曲が収録される順番は、1番2番3番の順だ。番号順かつ作曲順である。何の説明も要らぬ。
ところがドイツの女流ヴァイオリニスト・ムターのCDは例外を形成する。収録の順番が2番1番3番の順だ。
CDを最初から再生すると、いきなり2番が鳴り出す。ほどなくそれにも慣れてくるのだが、2番のフィナーレの後、粛々と1番が鳴り出す。でもって1番の後に3番だ。
世の中ランダム再生機能が一般的で、聞き慣れたCDでもランダム再生することで新鮮な気分が味わえる。なるほどと思う。ヴァイオリンソナタのCDで楽章バラバラの再生は現実的ではないが、全集を長く聞きこんでいると、1番のフィナーレの後に2番1楽章が鳴り出すことに慣れてしまっている。順番の違う収録もたまにはよい刺激だ。
コメント