ロゼー四重奏団
ウィーンフィルのコンサートマスタだったアーノルト・ロゼーによって1882年に創設された弦楽四重奏団。ウィーン最高の弦楽四重奏団の地位をへルメスベルガー四重奏団から引き継いだ形となる。ロゼーは1863年ルーマニア生まれだ。17歳でウィーン宮廷歌劇場管弦楽団のコンサートマスターに就任した。以後58年間コンサートマスターとして活躍した。もはや伝説上の人物だ。大変な実力者で、エピソードには事欠かない。クライスラーの読譜力に疑問符を投げかけたのも彼と言われている。マーラーの妹ユスティーネと結婚して授かった娘の名前は、マーラーの妻にちなむ「アルマ」だった。
コンマスへの就任は1880年で、四重奏団の創設は1882年。つまりブラームスの壮年期と重なっている。弦楽四重奏曲第2番を得意としていたと伝えられるが、弦楽五重奏曲第2番を世界初演している。ブラームスの信頼は厚く、室内楽のウィーン初演を次々と担って行く。ブラームスの推薦によりウィーンに進出したドヴォルザーク作品の初演にも尽力した。
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