皇帝の初陣
日本で初陣といえば、武士の子がはじめて戦闘に参加することをいう。戦国時代にはしょっちゅういくさがあったから、初陣の機会を選ぶことができた。負けない戦いを選んで初陣にしたのだ。元服前後10代前半が初陣適齢期で、通過儀礼の意味合いも加わってくる。名高い武将の初陣はキチンと記録に残っている。
中世欧州の騎士でもこうした意味の初陣があったから、貴人については初陣が記録されている。オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の場合、1848年のイタリア戦役が初陣だった。ラデツキー将軍を司令官にイタリアを鎮圧する戦い。勝利を祝うために「ラデツキー行進曲」が作曲されたことは有名だ。詳しい初陣の様子を調べた。エンメリヒ・ドゥルン・ウント・タクシス近衛騎兵隊長に連れられて、サンタルチアの会戦に出陣した。
日付を調べて驚いた。1848年5月6日の出来事。ブラームス15歳の誕生日の前日だった。このときはまだ即位前で、年末には皇帝の位につくことになる。ブラームスが生きている間ずっと皇帝の座にあった。
スペシャルコンサートまであと9日。
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