ヨハネスの由来
欧米では赤ん坊の名前を聖書の中から選ぶことが多いという。
ブラームスの名前「Johannes」はもちろん「聖ヨハネ」に因んでいる。聖ヨハネは12聖人の一人というよりその筆頭格とも言える人物だ。キリストから特段の扱いを受けていたとされている。イエスは死に当たって母のマリアの世話をヨハネに託したという。ヨハネは童貞を貫いて生涯その付託に答えたとされる。
聖書の登場人物にはもう一人「ヨハネ」がいる。キリストに洗礼を施したヨハネだから受洗者ヨハネと呼ばれて区別されている。
だから、欧米の親たちにはとりわけ人気が高い。「John」も「Johannes」に由来する。あるいはブラームスが尊敬するバッハの名前「Johan」も同様だ。つまり2人の名は深く関連があるということになる。
恐らく偶然なのだとは思うが、ドイツレクイエムは「ヨハネ黙示録」からのテキストで結ばれる。第6曲の末尾と第7曲の冒頭である。
「名は体を表わす」ともいう。何だか思い当たる節が多い。
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