ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« お盆のファンタジー21 | トップページ | お盆のファンタジー23 »

2016年7月12日 (火)

お盆のファンタジー22

「それにしてもあのイタリア奇想曲はやばいな」とはブラームスの独り言だ。「あのあとチャイコフスキーさんから「昨年の白鳥湖に続いてまたやってくれたな」とラインが入ってきたらしい。「第一部のラストでしかないというのに、あれよあれよと人々が立ち上がったのは前代未聞だ」とマーラーさんもうなずく。「妻も椅子を蹴って立ち上がっていた」と付け加えるマーラーさんを遮るように「もしテロでキャンセルになっていたら市民の暴動がおきていたかも知れんな」と真顔のブラームスさんだ。

市民全員でサプライズを仕掛けた感じがしたとマーラーさんがしみじみと一杯目を飲み干しながらつぶやく。「はい」「乙女たちはあれで涙腺が完全に決壊でした」と私も飲み干す。「あなたは乙女たちにヴィオラを貸していたのか?」と訳を知しったふうなブラームスさんがドヤ顔で尋ねてきた。

「古い話で恐縮だが」と私が切り返す。

「大学4年の最後の演奏会に備えて私は楽器を買った」「そこで演奏したのがマーラーさんの第五交響曲だったんですよ」「千葉県初演ですわ」「私はヴィオラ、亡き妻はセカンドヴァイオリンで、最初で最後の共演でした」「アンコールは第四楽章つまりアダージェットだよ」「そりゃあすごい演奏だったから、やがてうまれた最初の女の子にあなたの奥様の名前をいただいた」

「今では弾くことのないその楽器を乙女たちのオケに貸していたおかげで、あのニュルンベルクのステージにスペア楽器として置かれていたんだ」

マーラーさんは長女からビール瓶を受け取ると私に酌をしてくれた。

「あのステージに連れて行ってくれたこともだが、あんたの楽器が一年間どんだけ大切にされていたかわかるな」とマーラーさんが私に一気飲みを促す。

« お盆のファンタジー21 | トップページ | お盆のファンタジー23 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: お盆のファンタジー22:

« お盆のファンタジー21 | トップページ | お盆のファンタジー23 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2020年2月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
無料ブログはココログ