紙に書く
私が若い頃は、日記と言えば紙に書き留めるものだった。ブラームス本人の日記こそ存在しないもののシューマンやクララの日記も紙に自らが書いている。つい最近までそれが当たり前だった。
パソコンの急速な発達がそうした常識を覆した。
私に限って言えば、美しい文字が書けない。自分で嫌になるくらいだ。だからパソコンは渡りに船だ。
「ブラームスの辞書」36万字の執筆は全てワープロだった。原稿用紙に書くことなんぞ爪の先ほども考えなかった。書き間違いを延々と消しゴムで消すこともストレスだし、線で字消しするのもいやだ。文章の推敲を念入りにと思うほどストレスがたまる。ワープロならばストレスフリーだ。
さらにこのブログも毎日紙に書く形式だったら絶対に続かない。人に見られるという側面は実は余禄だ。
最早文字の上達は諦めているから、このパソコン漬けはきっと一生続くだろう。
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