ローマ
ドイツの歴史を調べていると、古くなればなるほどローマの香りが際立ってくる。あるいは、生涯に9回企てられたブラームスのイタリア旅行について調べていても、当然ながらイタリアがクローズアップされる。
ドイツはイタリアと縁が深い。古代ゲルマン人の姿はローマの歴史家の著述によって生き生きと現代に伝えられている。紀元前12年から紀元9年にかけて、ローマの勢力が事実上エルベ川に達していたことは確実視されているから、現在のドイツ領内にローマ由来の遺跡が埋まっている。ライン以西、ドナウ以南ではとりわけ顕著だ。時代が下って神聖ローマ帝国の皇帝たちは、ドイツ王でありながら行きがかり上イタリア経営にも乗り出していたし、ブラームスゆかりのウイーンは、何かとイタリアとの繋がりが濃い。
困ったことになってきた。どうもローマに興味が湧いてきた。ブラームスにこじつけられるローマネタは粛々と公開すればいいのだが、ブラームスに結びつかないローマネタが膨らみそうな気配である。
という訳でイタリア特集。
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