ステーキの焼き加減
音楽用語に登場する「ben」は「十分に」と解されている。ブラームスの楽譜上では下記4種の用語しか修飾しない。
- marcato
- legato
- tenuto
- cantando
不思議なことにこれらの語は「molto」で修飾されにくい。ずっと不思議に思って調べているが、「十分な」情報が得られない。解決に結びつくとも思えないが、面白い情報があったので書いておく。
ステーキの焼き加減を示す用語がある。
- レア
- ミディアム
- ウエルダン
もはや日本語にもすっかりなじんでいる。このうちの「ウエルダン」をイタリア語では「ben cotto」と言う。「cotto」は「焼いた」という意味だから全体で「十分焼いた」となり、ウエルダンの意味合いになる。ものの本によればけして「molto cotto」とは言わないらしい。「ben」と「molto」はキチンと区別されているのだ。
ちなみに「poco cotto」といえば「生煮え」の意味するようだが、ステーキの「レア」は「al sangue」といい「poco cotto」とは言わないという。何だか深い。
« Insalata russa | トップページ | 国定公園 »
コメント