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2016年10月 7日 (金)

イタリア音楽

ブラームスは生涯英国の地を踏むことが無かったことと対照的に、イタリアには何度か足を踏み入れている。大抵は音楽家以外の友人と連れ立っての旅行である。

旅行の前には、行程や見所についての予備知識を仕入れ、念の入った準備をするのが常だった。その興味の対象は、絵画、彫刻、建造物、史跡だったらしい。そう、音楽が抜けているのだ。ヴェルディのオペラを評価しながら、実際にイタリアでは音楽に深く接することは無かったと、友人たちが証言している。

ブラームスがイタリアについて「絵画、彫刻、建造物ほど、音楽は魅力的ではない」と語ったというエピソードもあるくらいである。このエピソードは「それほど絵画、彫刻、建造物が素晴らしい」という文脈で引用される場合もあるが、「イタリア音楽に興味が湧かなかった」の意味で引用されるケースもある。ヴェルディのオペラが素晴らしいことと、街中で鳴る音楽が素晴らしいかとは別問題と言いたげでさえある。

ブラームスがイタリア音楽を嫌っていた訳ではない。ヴィオッティのヴァイオリン協奏曲への傾倒は、少し詳しい伝記のヴァイオリン協奏曲の周辺に載っている。

旅行の行き先たるイタリアと、イタリア音楽を冷静に分けて考えていたのかもしれない。

だとすると、イタリア旅行の後に作曲された作品に対して「陽光まばゆいイタリアの影響」という類の修飾句を奉るのは慎重にしたほうがいいのではないだろうか?

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