我ら人生の半ばにありて
1864年1月6日、ブラームスはウィーンジンクアカデミーの演奏会でメンデルスゾーンの無伴奏合唱曲「我ら人生の半ばにありて」op23-3を演奏した。
意外にもメンデルスゾーンはドイツバロックの香りを放つ秀逸な合唱曲を数多く残した。ブラームスもそう感じていたのだと思う。その証拠にバッハ、エッカルト、シュッツら古いドイツバロックの合唱作品にメンデルスゾーンを添えたのだ。意欲的なプログラミングだ。
しかしブラームスはこの年の春まで務めた後、ジンクアカデミーの芸術監督の座から退いている。超玄人好みの選曲に、周囲がついて行けていない空気を読んだものと思われる。
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