会見の記録
ブラームスの伝記を読んでいると著名な作曲家との面会が記述されている。いわゆる大作曲家同士のそうした会見は、後世の愛好家にとって大変興味深い。
- フランツ・リスト 1853年6月12日。リスト作品演奏中に居眠りというエピソードあり。
- ロベルト・シューマン 1853年10月1日デュッセルドルフにシューマンを訪問。ブラームスの人生の転換点。1856年7月28日に臨終に立ち会う。
- ルイ・エクトル・ベルリオーズ 1853年秋おそらく11月ライプチヒにて。
- リヒャルト・ワーグナー 1864年2月7日にただ一度実現。
- ヨハン・シュトラウス 初対面は意外にわからない。1866年夏バーデンバーデンかもしれぬ。
- カミーユ・サンサーンス 1870年ミュンヘン。「ニーベルグの指環」前半の公演の会場で会った可能性がある。
- アントン・ブルックナー ウィーンのレストラン「赤いハリネズミ」にて。
- アントニン・ドヴォルザーク 1879年秋おそらく9月プラハにて初対面。
- ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー 1888年1月2日ライプチヒにて初対面。1889年3月12日ハンブルクにて再会。
- エドワルド・グリーク 1888年1月2日ライプチヒにて初対面。
- リヒャルト・シュトラウス 1885年秋おそらく10月マイニンゲンにて初対面。
- グスタフ・マーラー 1893年夏イシュルにて初対面。
バッハ、ベートーヴェン、ハイドン、ヘンデル、シューベルト、メンデルスゾーン、ショパンには会っていない。当たり前だ。しかし、ブラームスの伝記においては、会ってもいないこれらの作曲家への言及が目立つ。実はこのことがブラームスの特長の一つになっていると感じる。
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