210円の至福
ユリウス・オットー・グリムの素性を知りたくて、古書店をうろついていた。吸い寄せられるように手に取ったのが「グリム兄弟」というタイトル。新潮選書・高橋健二著で昭和43年刊行。お値段は210円。定価は450円になっている。
残念ながら目的の人ユリウス・オットー・グリムについての記述は無い。もちろんブラームスについても書いてはいない。しかしドイツ民謡に浸しておいた脳味噌が、機敏に反応した。ドイツ語学、文献学、民俗学の観点からグリム兄弟の業績に触れることが出来そうだとばかりに購入した。
案の定お宝だった。ブラームスを聴くための台座として文献学、歴史学、民俗学を足元に敷き詰めることが出来る。特に民謡の収集活動との類似性はただただ興味深いばかりである。ブラームスの民謡ラブは、何の土台も無い中からポッと出たという訳ではなかった。
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