ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 普通名詞化の防止 | トップページ | グリム兄弟 »

2017年1月 3日 (火)

まともな音符

音楽之友社刊行「ブラームス回想録集」第2巻だ。

ウイーン高等音楽院に関するホイベルガーとの雑談の中。ブラームスは作曲を教える気は無いのかという問いに対し、まんざらでもない口ぶりで「どうせ冬にはまともな音符は書けないからな」と答える。

冬は寒いから音符が書けないという意味ではなかろう。冬は演奏会のシーズンだ。あちこちの演奏会に出かけることもあるし、何より自作の演奏会も多かった。これに加えてあちこちの劇場で上演されるオペラや演劇にも興味があったから、何かと忙しいのだ。つまり冬は社交に忙しいのだ。だから腰を落ち着けて作曲しているヒマが無いというのが、「まともな音符が書けない」という言葉の真意だと思われる。

うまく時間をやりくりすれば後進の指導が出来なくもないというニュアンスだが、結局ブラームスはウィーンで作曲を教えることは無かった。ネックになったのは教える時間のことより、音楽院を取り巻く人間関係かもしれない。

一方、「冬にはまともな音符が書けない」ということは「夏にはまともな音符を書いている」という自覚の裏返しとも取れる。ブラームスの作品のほとんどが5月から9月までのお気に入りの避暑地におけるロングステイから生まれていることと符合する。

« 普通名詞化の防止 | トップページ | グリム兄弟 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: まともな音符:

« 普通名詞化の防止 | トップページ | グリム兄弟 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ