ウイルヘルムテル
ロッシーニで名高い「ウイリアムテル」の元ネタも、「ドイツ伝説集」に載っていた。我が子の頭上のリンゴを見事射抜く話だ。日本では専ら「ウイリアムテル」と呼び習わされている。「ウイリアム」は「甲冑」を意味する。ドイツではこれが「ウイルヘルム」に変化する。
周知の通りこの話はスイスの独立のエピソードだ。スイスは国内にいくつかの言語が公用語扱いされている。ドイツ語のほかにフランス語やイタリア語を話す人々が混在しているという。「ウイルヘルム」は、フランス語なら「ギョーム」だし、イタリア語なら「グリエルモ」だ。
「ドイツ伝説集」518番が「ウイルヘルムテル」になっているのは、何だか嬉しい。
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