ドイツ語圏
ドイツ語を話す人々が住む地域のことか。これが国としてのドイツの領域とピタリと一致しないところが面白い。英語圏、スペイン語圏、ポルトガル語圏、フランス語圏など様々な国名を冠して言いまわされる。日本語圏はあまり用いられない気がする。国としての領域と一致してしまう場合には定着しにくかろう。つまり「~語圏」という言葉は、国の領土と一致しないことを前提に発せられていると思われる。
ドイツ語の場合、本国に加えてオーストリア、リヒテンシュタイン全域と、スイスの一部がこれに該当する。1億人強が公用語として使っている言葉だ。地名語尾を調べる時それを実感したことがある。オランダやベルギーの地図には、ドイツ語の知識ではどうにもならない地名がゴロゴロ出てくるのに対し、オーストリアやスイスではずっと楽に読める。これがつまりドイツ語圏なのかと思った。一方でドイツ本国には現れない言い回しもチラホラ目に付くところが楽しくもあり悩ましくもある。
ドイツ国内の州による格差もおぼろげながら浮かび上がってきた。ドイツ語圏内での微妙な差の方がよっぽど面白そうな気がする。
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