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2017年8月23日 (水)

臨時記号

楽譜各段の左端に記載されて全曲を通じて有効とされる調号に対し、付与したその音ピンポイントについて効力を有する記号のことだ。厳密には付与された音符以降の同一小節内に有効である。またタイがかかっていれば効力が小節線をまたぐこともある。シャープ、フラット、ナチュラル、ダブルシャープ、ダブルフラットの5種が一般的である。さすがの「ブラームスの辞書」もブラームスが用いた全ての臨時記号を数え上げてはいない。

実は私はこの臨時記号が好きだ。これがジャブジャブ出現すると演奏においては、たちまち破綻の引き金ともなりかねない素人だが、好きであることが揺らぐことはない。

音楽作品が全体として作曲者の何らかの音楽的意図の反映だということは明らかである。意志無きところに作品もない。音楽作品の媒体手段である楽譜は全体が作曲家の意志の塊であると考えることが可能だ。そんな中でも、とりわけ臨時記号には作曲家の意志の存在を強く感じる。放置すれば半音違う音になってしまうところを、敢えて矯正するという作曲家の意志の現れだからだ。

調性の微妙なうつろいを売り物にするブラームスにおいて、この臨時記号はとりわけ味わいが深い。自分のパートに和音進行上重要な音が当てられている時、しばしば臨時記号が楽譜に現れる。臨時記号1個であたりの景色を一変させることは珍しくない。中村俊輔のラストパスみたいだ。たとえばF♯だった音が、いつのまにかG♭に読み替えられて思わぬ調にワープするような瞬間は珍しくない。演奏中これにありつくことが楽しみの一つになっている。多分気のせいだとは思うのだが、ヴィオラのパートには気持ちのいい臨時記号が多いかもしれない。

私が特に気に入っている臨時記号をいくつか列挙する。

  1. 弦楽六重奏曲第1番第1楽章第7小節3拍目チェロのフラット
  2. ピアノ四重奏曲第3番第3楽章第1小節3拍目のチェロのナチュラル
  3. ヴァイオリン協奏曲第2楽章第24小節2拍目裏のオーボエのフラット
  4. ピアノ協奏曲第2番第3楽章第6小節6拍目裏のチェロのフラット
  5. クラリネット五重奏曲第2楽章第134小節1拍目のヴィオラのナチュラル

いくらでも思いつくのできりが無い。

演奏はもちろん写譜中であっても臨時記号は快感である。楽譜上に臨時記号を書き入れる時、なんだかブラームスの気持ちに近づけるような気になるものだ。

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