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2017年8月12日 (土)

トラウマ

心の傷のこと。外的な要因によって引き起こされたことが必須の要件だと思われる。

1867年12月1日、ドイツレクイエムはウィーンにおいて最初の3曲だけが部分的に初演された。ヘルベックの指揮だ。

ところが、この演奏は散々な出来で酷評されたと記録されている。原因まで添えられている。第3曲の終末を飾るフーガは、今でこそ全曲の白眉として定着しているが、このときはここが物議を醸した。延々と引き伸ばされるD音の保続音こそがここの象徴だが、あろうことかティンパニがバランスを考えない強過ぎる音を発し続けて、フーガを台無しにしたとされている。

もちろんブラームスには不出来の原因はわかっていたから、その部分の楽譜には何等手を加えることなく、1868年4月10日のブレーメンでの初演を迎える。作曲家ブラームスを楽壇の高みに押し上げる出来となった。

ブラームスの管弦楽作品におけるティンパニは、しばしば一部の金管楽器とともに、周囲より一段低いダイナミクスを与えられる。ドイツレクイエムのウィーンでの失敗が、トラウマになっていた可能性をひそかに考えている。

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