第2ヴァイオリン
ヴァイオリンの初心者が楽器屋さんに行って「第2ヴァイオリンはありますか?」と言ったという小咄もいささか語り尽くされた感がある。
一般にオーケストラや弦楽合奏ではヴァイオリンが2つのパートに分かれる。より目立つ方を「第1ヴァイオリン」と呼び、そうでない方と「第2ヴァイオリン」と呼び習わしている。定義に決定版があるとは思えない。「旋律・伴奏」「音高」「主役・脇役」どれをとっても例外が発生ししまう。第1ヴァイオリンのオクターブ下で旋律をトレースしたかと思うとヴィオラとともにひたすら刻むということも少なくない。俗にこのパートが上手いオケは上手いという伝説があるが有効な確認手段が無い。
私が大学オケに入団した頃、第2ヴァイオリンに伝説があった。「昔は上達しない奴をヴィオラに出していた」という無惨なものだった。実際にはメンツの足りないヴィオラをヴァイオリン弾きが交代でフォローしていたという事実の反映だと思われる。最初からヴィオラの私はいったいどうなるのだろう。
ブラームス作品の中で第2ヴァイオリンの見せ場を探したが、ヴィオラに比べるとあまり多くないと感じる。私がヴィオラ弾きのせいかもしれない。
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