グレーゾーン
「ブラームスの辞書」をお買い上げいただいた方から時々メールを頂戴する。手許に届いてすぐという場合と、少し読んでからという場合がある。みなさん大人の対応に終始していただいている。そのせいかコテンパンなお叱りのメールは今までに一度も無かった。
お叱りは無いとは申しても、中には意図を量りかねる場合もある。
「もっとエッセイっぽいかと思った。本当に辞書なんですね」というご意見が時々ある。これが実は悩ましい。お叱りとまでは行かないが少々の期待はずれというニュアンスがこもっているのかもしれない。メールからでは確かなことは判らない。グレーゾーンである。
お叱り含みだとすれば再発防止策の一つも講じなければならない。とはいえこの先続編の予定もないから、「今度から気をつけます」とも言えない。せめてブログ上で「お買い上げの前に今一度確認を」と注意を促すのが関の山だ。
けれども実はそれもなかなか難しい。本のタイトルは「ブラームスの辞書」だし、ブログでも「ブラームス専用の音楽用語辞典」と書いてある。「ホントに辞書なんですね」とおっしゃられても「申し上げている通りです」としか言えない。「辞書ですからお気をつけ下さい」と申し添えるのも変だ。
当ブログが、本の宣伝とは名ばかりで、紹介そっちのけのディープなブラームスネタばかり発信しているから、誤解されているのかもしれない。
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