キャラもろとも
音楽の聴き方の話。
コテコテのベートーヴェン大好き少年だった私の、学生オケデビュウがブラームスの第2交響曲だったことは既に何度も述べてきた。楽譜を見ながら何度も曲を聴いた。そしてあっという間に好きになった。ブラームスという作曲家のことなどほとんど知らないまま、ただただ曲が好きになった。作曲家のキャラや音楽史上の位置づけなど、何も知らないままただ曲に深く親しんだ結果、その曲を好きになったということだ。
あれからもう35年以上過ぎた。ブラームスは私にとって最愛の作曲家の位置に君臨し続けている。その間ブラームスについての情報をむさぼるように収集した。その結果音楽の聴き方がすっかり変わってしまった。
ブラームスという人物の性格、境遇、交友関係、当時の楽壇での地位、音楽史上での位置づけなど作品とは直接関係ない知識が、私自身の感受性に影響を与えるようになってしまっている。それらの情報を切り離して、作品だけを聴くことが既に出来なくなってしまっている。今更もう後戻りは出来ないくらいである。
良いのか悪いのか。
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