C音連打
断り無くいきなり「C音連打」などど申せば、第一交響曲の冒頭を思い出す人は多いだろう。ましてや本日11月4日は第一交響曲の初演記念日でもある。
ところがもうひとつささやかだが印象的な「C音連打」がある。
交響曲第2番第3楽章だ。中間部「Presto ma non assai」の中ほど、51小節目、第3楽章ではじめて「フォルテ」が出現する場所でもある。ここから10小節間ホルンとコントラバスが20個の四分音符を羅列する。すべて「C音」だ。第1交響曲の冒頭に比べればささやかなもので一瞬の出来事ではあるのだが、まことに印象深い。さらにそのあと71小節目からの10小節でも、「C音連打」がおぼろげに仄めかされる。
先の記事「もしかしてC」で、4つの交響曲の中で、第二交響曲にだけ「C」を主音にする楽章が存在せずに、残念だという趣旨の話をしたが、この「C音連打」はそれを補うような感じである。
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