36万字
次女の卒論に字数2万字が課されていると書いた。原稿用紙50枚に意欲的、計画的に取り組んでいる。
一方、私の初めての自費出版本「ブラームスの辞書」は、A5上製本ハードカバーで400ページなのだが、文字数はおよそ36万字だ。原稿用紙にして900枚だ。字数制限はもちろん提出期限だってなかった。あったのはご予算の制約だけだ。当時は文字数なんぞ気にもしていなかった。思いの丈を盛り込むだけ盛り込んで「ハウマッチ」という状態だ。
書きあがってから、ご予算に合わせてページ数を削ったのが、本当につらい作業だった。せっかくできている文章を削るのは身を切られるようなものだ。ページ数にして30くらいは削除した。文字数になおすと3万程度削除したのだ。原稿用紙ざっと70枚分の完成原稿を自らの手で葬ったことになる。
執筆そのものは軽々だった。データをそろえる作業が9か月程度かかったのに比べ、執筆自体は4か月弱,だ。実質原稿用紙970枚分をサクっと書き上げた感じ。もっというなら文章をひねってもいない。頭の中にある思いの丈を文書にダウンロードしただけだ。
大学生の卒論が原稿用紙50枚と聞いて、改めて懐かしく思い出した。
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