ソート
目的に応じた順番に並べ替えることくらいの意味か。複写機の主たる機能になっている他、データ管理上の重要なアクションである。
「ブラームスの辞書」執筆の基礎になったブラダスは、22000行を超えるエクセルデータだ。ブラームス作品の楽譜上に存在する楽語1個をエクセル1行に割り付けた代物だ。これが無かったら「ブラームスの辞書」は執筆出来なかったと断言出来る。本日のお題「ソート」は、私がもっとも利用したエクセルの機能である。
たとえば大好きな弦楽六重奏曲第1番の冒頭チェロには「poco f espressivo」が出てくる。しかしop18の第一楽章の1小節目に「poco f espressivo」と入力するだけではつまらない。
どのパートに出るのか、調は何か、拍子はいくつか、作曲年は、出版社はどこか、曲のジャンルは、というような情報を同時に入力しておくのだ。こうしておくとそれらの基準をキーにソートすることが可能になる。「poco f espressivo」を持つログを抽出し、それを作曲年でソートすれば、作曲年代毎の濃淡が判明する。特定の調性との相関を見るには「調性」でソートすればいい。附属する情報が多いほど、後々の楽しみが増えるのだ。けれども22000行ともなると、後からキーになる情報を付加するのは大変だ。最初に全楽譜を当たる前に、キー項目を確定させていることが大切だ。
つまりこれは「将来、自分が何を基準にソートしたいか」をあらかじめ読む作業に他ならない。出現の位置の他にキーとして採用したのは以下の通りである。
- 作品ジャンル
- 作品番号
- 作曲年
- 編成
- 出版社
- 楽曲冒頭の調性
- パート
- 拍子
客観的に確定することが可能な情報は全て取り上げておいたつもりだ。
何をするにもリスト化だ。そしてその肝はソートにある
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