オルガン自由曲の標題
コラールに準拠しないオルガン作品は「オルガン自由曲」と呼ばれているのだが、それらはさらに細分される。バッハを例に整理一覧化しておく。ベースはオルガン自由曲54曲だ。多い順に列挙する。
- 前奏曲とフーガ 18曲 「Praeludium und Fuga」BWV531から552まで。
- トリオソナタ 6曲 BWV525から530まで。両手と足でトリオという斬新さ。
- コンチェルト 5曲 BWV592から596まで。他者作品の編曲。「無伴奏オルガン協奏曲」
- トッカータとフーガ 5曲 BWV538、543、564、565、566。
- トリオ 4曲 BWV583から586。
- フーガ 4曲 BWV574、575、578、579。BWV578は「小フーガト短調」である。
- 幻想曲とフーガ 3曲 BWV537、542、582。
- 前奏曲 3曲 BWV568~570。
- 幻想曲 2曲 BWV572と573。
- アリア 1曲 BWV587
- カンツォーナ 1曲 BWV588
- パッサカリアとフーガ 1曲 BWV582
- パストラーレ 1曲 BWV590
以上だ。3分の1が「前奏曲とフーガ」である。
さて、最後の作品「オルガンのための11のコラール前奏曲op122」とは別に、ブラームス初期のオルガン作品の中にオルガン自由曲がある。下記の通り、バッハの標題リスト中に該当曲がヒットする。
- フーガ 変イ短調WoO8
- 前奏曲とフーガ イ短調WoO9
- 前奏曲とフーガ ト短調WoO10
どれも20代前半の作品だ。バッハ作品の中に入っていてもわからんのだが、「変イ短調」とはいったいどういう風の吹きまわしだろう。フラット7個の短調なんぞバッハにはない。
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