ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 2018年1月 | トップページ | 2018年3月 »

2018年2月28日 (水)

バロック特集総集編①

ブログ「ブラームスの辞書」では、ブログ内企画を実施した際、その最終日の記事を総集編と位置付けて、期間内の全ての記事にリンクを張っている。

今回のバロック特集は、その通りに運用すると、企画最終日の記事が大変なことになる。1つの記事から数百本のリンクを張ることになる。これは現実的ではないと考え別途対策を講じることとする。

偶数月の月末に総集編を置く。

本日の記事は総集編第1回となる。

<2018年>

  1. 01月01日 バロック特集
  2. 01月02日 私のバッハイヤー 
  3. 01月04日 テーマ絞り込み
  4. 01月05日 音楽の本場
  5. 01月06日 バロック音楽の提唱
  6. 01月07日 ドイツバロック
  7. 01月08日 150年周期
  8. 01月09日 西暦2050年
  9. 01月11日 カンタータ研究
  10. 01月12日 江戸時代メーター
  11. 01月13日 生シャコンヌ
  12. 01月14日 カンタ-タ上演の実績
  13. 01月15日 教会からの離脱
  14. 01月16日 バッハ研究史略年表
  15. 01月17日 そもそも131本
  16. 01月18日 コピイストたるブラームス
  17. 01月19日 古楽譜コレクション
  18. 01月20日 Weimar orgeltabratur
  19. 01月21日  ブラームスはオルガンを弾いたか
  20. 01月22日  同じ土俵としてのコラール前奏曲
  21. 01月23日 O traurigkeit, o Herzeleid
  22. 01月24日  コラール前奏曲の元ネタ
  23. 01月25日 Erich-Ernst Stender
  24. 01月26日 ありそうで無かった
  25. 01月27日 Orgelromantik in Buxtehude
  26. 01月28日  ノイマイスター手稿譜
  27. 01月29日 オルガン作品の大分類
  28. 01月30日 オルガン自由曲の標題
  29. 01月31日 巡航高度
  30. 02月02日 棚からフーガ 
  31. 02月03日 オルガンの設置場所
  32. 02月04日 BWV579
  33. 02月05日 コラダス
  34. 02月06日 分類の手法
  35. 02月07日 コラール・ハンドブック
  36. 02月08日 バッハのコラールを歌う
  37. 02月09日 メンデルスゾーンの誕生日
  38. 02月11日 パイプオルガン入門
  39. 02月12日 大胆な断言
  40. 02月13日 コラダス集計速報
  41. 02月14日 今日はさすがに
  42. 02月15日 8大コラール
  43. 02月16日 コラダスの狙い
  44. 02月17日 8大コラール筆頭
  45. 02月18日 民謡と賛美歌
  46. 02月19日 四声体
  47. 02月20日 四声のコラール集
  48. 02月21日 おおこの世よ
  49. 02月22日 世紀の替え歌
  50. 02月23日 音楽の母
  51. 02月24日 別テキスト同旋律
  52. 02月25日 8枚組750円
  53. 02月26日 ハーモナイズドコラール
  54. 02月27日  再び民謡と賛美歌
  55. 02月28日 本日のこの記事

59日間でバロック関連ネタではなかったのは4本。バロックネタ濃度は93.2%となった。名刺代わりの高濃度だ。

2018年2月27日 (火)

再び民謡と賛美歌

民謡と賛美歌が、ドイツ庶民生活の両輪だと書いた。今またその話題だ。

CPEバッハの功績、バッハの「4声のコラール集」は、賛美歌定旋律への和声付与の手本として歓迎されはしたのだが、いかんせんピアノ独奏用で、テキスト抜きだった。賛美歌一行目がタイトル代わりに付与されているものの、実際に歌うには不便も生じた。

さすがにそこはドイツで、歌いたい人用にテキストを補った楽譜が出版された。初めてテキストを付与した楽譜の校訂者を見て驚いた。ルートヴィヒ・エルクだ。ブログ「ブラームスの辞書」が民謡特集を展開した際の主役の一人であった。ブラームスとはその民謡観が正反対で論争となったくらいだ。そういえばエルクの肩書は民謡学者、作曲家に加えオルガニストもあった。コラールへの造詣が深くて当然だ。

タイトルとなった一行目の歌詞から、テキスト全体像にたどりつくのは簡単そうで奥が深い。テキスト内容に応じて和声を変えるバッハの面目躍如な話だ。その点をも考慮してテキストを補ったエルクの功績は高く評価されている。

民謡研究の第一人者が、コラール集の校訂をしているというだけで、民謡と賛美歌の密接な関係がうかがえる。

2018年2月26日 (月)

ハーモナイズドコラール

申すまでもなく英語。先般紹介した「4声のコラール」の楽譜があっさりと見つかった。「ハーモナイズドコラールス」というタイトルでドーヴァー社から出ているものを入手した。

本当にタイトルだけでテキストがない。コラールのピアノ編曲だ。

20180222_171225
楽譜の収載がCDの収録順と違うのだが、アルファベット順の索引が丁寧で問題ない。

20180222_230256
同テキスト異編曲もかっちりとわかる。


2018年2月25日 (日)

8枚組750円

このたび中古ショップをうろついていて、お宝をゲットした。ブリリアント社から出ているバッハエディションのうち「ヴォーカル作品第二集」のボックス8枚組が750円だった。1枚100円を切る。「コスパ」以前の破格値と判断し即買い。

このうちのDISC5から7までの3枚が、ニコルマット率いるノルディック室内合唱団によるバッハのコラール集。「ブライトコップフ389コラール集より」という副題がついている。カールフィリップエマニュエル編纂の「4声のコラール集」からの抜粋だ。

20180215_192900

帰宅するなり開梱。思った通りだ。単にコラール集収載の作品を取り上げるだけでなく、同名コラールがカンタータに採用されている場合には、そちらも合わせて演奏してくれている。同旋律別テキストをフィルタリングしてくれていたりするのでかえって使い勝手がいい。CPEバッハのブライトコップフ社オリジナルは「テキスト無しのピアノ版」だが、それをもとにテキストを補い、小規模の混成四部合唱に、通奏低音という組み合わせで聴けるのはありがたい。ピアノ独奏で聴かされてもありがたみは落ちる。

本当に貴重だ。バッハの合唱曲は、規模的にはマタイ受難曲やロ短調ミサが頂点に君臨し、量的にはカンタータが広大な裾野を形成しているが、こちら4声のコラール集のシンプルで素朴な味わいは「癒し」以外の何物でもない。裾野を形成するカンタータをはぐくむ土壌と考えたい。

全曲聴きたい。

2018年2月24日 (土)

別テキスト同旋律

「おおこの世よ我汝を去らねばならず」が「インスブルックさようなら」の替え歌であるとはしゃいだばかりだ。

バッハはもちろん、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンのオルガンコラールに「O Welt,ich muss dich lassen」を引用したケースは皆無で、相当へこんでいたが、またささやかな奇跡が待っていた。下記2つのカンタータを見てほしい。

  1. BWV71 わが全ての業、主に導かる In allen meinenn Taten
  2. BWV112  見よ十字架にて尊き命は  O Welt,siehhier dein Leben

これらはタイトルのコラールをベースにしたカンタータで、その旋律は「O Welt,ich muss dich lassen」だ。オルガンコラールには同一旋律はないものの、カンタータに同一旋律があった。

カンタータを探せばブクステフーデ、パッヘルベルそしてテレマンにも見つかる気がしてきた。

2018年2月23日 (金)

音楽の母

日本の初等教育においてヘンデルを指す通り名だ。

小学校の音楽室に飾ってある肖像や年表のもっとも端にいるのが、バッハとヘンデルだ。片方のバッハには「音楽の父」という称号が奉られてるいる。同い年でドイツ生まれのヘンデルは、男であるにもかかわらず「音楽の母」と呼ばれている。当時の音楽家はカツラをつけていて長髪に見えるから、同級生の間では「ヘンデルは女だ」と信じている奴もいた。

この言い回しの根拠はどこにあるのだろう。当時は純心だったが今となっては、眉に唾の一滴も塗りたくなる。ドイツ音楽偏重の音楽史観だと思う。後期バロックの2人が始原と位置づけられているだけで相当な怪しさだ。

まあよい。

ヘンデルのオルガン作品はオルガン協奏曲に偏っている。いわゆるオルガンコラールは見かけない。独奏曲はフーガが少々あるだけだ。

本日2月23日はヘンデル生誕333年のメモリアルデーだ。

2018年2月22日 (木)

世紀の替え歌

民謡と賛美歌の相互乗り入れの話をする。

ハインリッヒ・イザーク(1450?-1517)という作曲家がいる。没年が宗教改革の年だから、バロック音楽以前、盛期ルネサンスに属する。インスブルックの宮廷でも活躍した。

代表作は「インスブルックよさようなら」だ。かつてブログ「ブラームスの辞書」で民謡特集を開催した際にはよく聴いていた。大好きな民謡の一つだ。原題は「Insbruck,ich muss dich lassen」という。

ブラームス最後の作品「オルガンのための11のコラール前奏曲」op122の3番と11番に出現する「O Welt,ich muss dich lassen」とそっくりだ。それもそのはず、原曲「インスブルックよさようなら」を基にプロテスタント派のコラールに転用されたものだ。「インスブルック」を「この世」に差し替えた壮麗な替え歌だ。

2018年2月21日 (水)

おおこの世よ

ブラームス最後の作品「オルガンのための11のコラール前奏曲」op122のラストを飾るのは「おおこの世よ、我汝を去らねばならず」op122-11である。クララ没後、自らの死さえ予見しながら書かれた曲集のラストにこのタイトルだから、いやでも身が引き締まる。

原題は「O Welt,ich muss dich lassen」という。気合を入れて作成したコラダスには、収載されていない。バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンの4名がオルガンコラールに採用していないということだ。

相当へこんでいたところに、昨日話題の「4声のコラール」である。BWV254から438までの一連のコラール群だ。その中のBWV392が「O Welt,ich muss dich lassen」であった。

バッハが見てくれていることが、どれほど心強いか。

2018年2月20日 (火)

4声のコラール

バッハの次男カール・フィリップ・エマニュエルは、父の死後、その遺作の出版に熱心だった。例えば、父の弟子だったキルンベルガーと共同で、膨大な数のコラールのピアノ版全4巻を1787年までに出版した。

「与えられたコラール定旋律にどのような和声を施すか」という教育的な観点から広く歓迎された。編集方針はは以下の通りだ。

  • ピアノ用
  • 四声体
  • テキスト無し
  • コラールの一行目をタイトルに据える。

取り扱われたコラールは371曲。まずはそこを起点に話を整理する。

  1. 編曲総数371曲
  2. 同一コラール別編曲23曲を控除して348
  3. 既知既存のコラール包含の162曲を控除して186
  4. BWV253~438まで計186曲

上記3は、バッハのカンタータやオルガン作品に何らかの痕跡があるものと、解してひとまず間違いない。

これらがまた貴重な作品の宝庫だ。一言で申すなら「歌の無い賛美歌集」である。

2018年2月19日 (月)

四声体

4つの声部からなる楽曲のことか。各声部が対等であることが前提だ。つまりポリフォニーに特化した言い回しである。

作曲訓練の初期において、ブラームスは合唱曲を書くことを推奨していた。それを「キチンとした四声体で書かねばならないから」と理由付けている。「簡単ではないが、勉強になる」というニュアンスだ。

初期ブラームスの作曲キャリアはハンブルク女声合唱団向けの夥しい合唱作品で覆われている。多くは三声ないし四声だ。やがてそれらを混声四部合唱に編曲してWoO34やWoO35として出版している。

そういえばバッハが愛したフーガも、基本形は四声とされているようだ。四声が基本だからこそ、ニ声のインヴェンションや三声のシンフォニアに教育的意義があるのだ思う。

コラールの多くは四声体だという。専門の聖歌隊が歌っていた賛美歌を大衆に開放するにあたって、旋律や和声進行の簡素化を行うと同時に、旋律をソプラノに置いて会衆に歌わせるとともに、他の声部を聖歌隊に割り振った。おそらく、ドイツ合唱曲伝統の四声体は、コラールに由来するものと思う。

2018年2月18日 (日)

民謡と賛美歌

ブラームス本人が「民謡」を愛してたこともあってブログ「ブラームスの辞書」では、かつて民謡特集を展開したことがある。そして賛美歌に親しんでいる今、民謡と賛美歌は、庶民生活を両面から映す鏡だと実感し始めている。

賛美歌では取り上げられることのない個人の事情「恋」「失恋」「結婚」「別れ」「子供」「旅」「狩」「労働」「わらべ歌」などなどをいきいきと反映する民謡は、賛美歌とともに生活の両輪を形成していると感じる。いわば「聖と俗の両輪」だ。そこに学生歌を補助輪として加えてもいいだろう。これに加えるとすれば行進曲を含む「軍歌」くらい。

民謡同様、賛美歌もテキスト旋律とも作者がしばしば忘れられる。教会が関与し、印刷物として出回る分だけ民謡に比べれば記録に残る確率は高いが、作者不詳は珍しいことではない。

民謡と賛美歌の間では、しばしば旋律の相互乗り入れが起きる。「別テキスト同旋律」は賛美歌間では珍しくないが、民謡賛美歌間でも起きている。賛美歌を元にして別テキストをあてる替え歌は日常茶飯だったに決まっている。また市井に美しい旋律があれば、ふさわしいテキストを付与するのは賛美歌の常とう手段だ。

民謡ラブのブラームスが、そこに気づかぬはずはない。

2018年2月17日 (土)

8大コラール筆頭

「筆頭」とは、真っ先に記すべき人という意味で「第一人者」を指す。コラダスの分析から、バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンの4名が素材として取り上げたコラール8作を8大コラールと認定したが、その8つの間には序列をつけず、原題のアルファベット順に列挙するにとどめた。

本日はその中から最高傑作を選ぶという話題だ。

話は遡る。コラダスは元のコラールのテキストをキーにしていたため、同じ旋律が2種類のテキストを伴っていた場合には2とカウントしていた。テキストのないオルガン作品のデータベースだから「別テキスト同旋律」は1とみなしたい。「別テキスト同旋律」がどれほどあるのか調べるうちにお宝情報に巡り合った。

「8大コラール」で冒頭に掲げた「罪びと我を罰したもうな」(Ach herr,mich armen stunder)の「別テキスト同旋律」作品に「心に願うは安き終わり」(Herzlich tut mich verlngen)があった。あまりの驚きにしばし立ち尽くした。

「心に願うは安き終わり」はブラームスの「オルガンのための11のコラール前奏曲」op122の9番と10番だ。

つまりつまり、バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンとブラームスの5人が同じ旋律を採用していることに他ならない。ブラームスがこの事実を知っていたかどうかは不明だが、なんだか本当にうれしい。143曲中たった1曲だ。ブラームスのop122-10は、書籍「ブラームスの辞書」の見開きに手稿譜をデザインしてある特別な位置づけだ。その作品が、ドイツバロックの巨匠たちとブラームスの接点になっていた。

とっておきのワインを一本開けたいくらいの喜びだ。

2018年2月16日 (金)

コラダスの狙い

バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンのオルガン作品に取り上げられたコラールを抽出しデータベース化を試みて、これを「コラダス」と名付けた。表向きの理由は、ブラームスの最後の作品「オルガンのための11のコラール前奏曲」op122を心から味わうためだ。バロック音楽の伝統に根差した「オルガンコラール」というジャンルに自ら身を投じたブラームスの意図をより立体的に理解するため、飛び込んだその先の世界について知識を蓄積しようとする狙いだ。

バッハだけを探求の対象としてもいいのだが、複数の作曲家に対象を広げたほうが普遍性が高まると思った。ここまでは表向きの理由だ。

地味な狙いもある。

ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンは日本語で読める書物が極端に少ない。ネットの寄与は高まってはいるものの、まだまだ限定的だ。その一方でバッハにはかなりな情報がある。オルガンコラールの原曲について調べるとき、バッハと共有するコラールならば、バッハ関連書籍の情報が流用可能だ。完全ではないことを承知の上で参考にするには十分の重複がある。

2018年2月15日 (木)

8大コラール

「コラダス」収載の143コラールのうち、バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンの4名すべてが素材として採用しているコラールを「8大コラール」と位置付ける。オリジナルタイトルのアルファベット順とする。

①罪びと我を罰したもうな 

 
Ach   Herr, mich armen Sünder

 <BWV742/BuxWV178/P95/TWV31:21>

②アダムの堕落 

 
Durch   Adams Fall ist ganz verderbt

 <BWV637,705/BuxWV183/P103,104,105/TWV31:25>

③天よりみそなわし 

 
Gott der   Vater wohn' uns bei

 <BWV748/BuxWV190/P171,172/TWV31:41>

④キリスト、神のひとり子 

 
Herr   Christ, der einig Gotts Sohn

 <BWV7601,698/BuxWV191,192/P181,182/TWV31:31>

⑤呼びまつるイエスよ 

 
Ich ruf   zu dir, Herr Jesu Christ

 <BWV639/BuxWV190/P45,205,206/TWV31:19>

⑥来ませ聖き御霊 

 
Komm,   heiliger Geist, Herre Gott

 <BWV652/BuxWV190/P199,200/TWV31:5>

⑦天なるみ父よ 

 
天なるみ父よ

 <BWV636,682,683,760,761,762/BuxWV219/P122/TWV31:1>

⑧朝に輝く妙なる星よ 

 
Wie   schön leuchtet der Morgenstern

 <BWV739,763,764/BuxWV223/P501,502/TWV31:37>

以上だ。各々の作曲家の作品目録番号を添えておいた。同一のコラールを用いて、華麗なる4名がどのどのように料理するのか聴き比べが楽しい。

2018年2月14日 (水)

今日はさすがに

ほれっ。

20171001_125615
20171001_125836

ライプチヒ名物のバッハチョコだ。

2018年2月13日 (火)

コラダス集計速報

さて、オルガンコラールの原曲となったコラールのデータベース化が一段落した。バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンのコラールとの関わりがわかってきた。結果は下記の通りである。母数はバッハ93曲、ブクステフーデ36曲、パッヘルベル95曲、テレマン23曲だ。

  1.   3曲/テレマンだけが採用している。
  2. 33曲/パッヘルベルだけが採用している。
  3.   1曲/パッヘルベルとテレマンが採用している。
  4.   7曲/ブクステフーデだけが採用している。
  5.   0曲/ブクステフーデとテレマンだけが採用している。
  6.   6曲/ブクステフーデとパッヘルベルが採用している。
  7.   0曲/バッハだけが採用していない。
  8. 30曲/バッハだけが採用している。
  9.   3曲/バッハとテレマンが採用している。
  10. 29曲/バッハとパッヘルベルが採用している。
  11.   8曲/ブクステフーデだけが採用していない。
  12.   5曲/バッハとブクステフーデが採用している。
  13.   0曲/パッヘルベルだけが採用していない。
  14. 12曲/テレマンだけが採用していない。
  15.   8曲/全員採用している。

分類番号5、7、および13はゼロだった。量的にバッハとパッヘルベルが均衡し、ブクステフーデとテレマンが均衡していることから見て、予想通りの結果だ。

これから、折に触れてコラールネタを発信する。

2018年2月12日 (月)

大胆な断言

昨日紹介した「パイプオルガン入門」という書物の91ページ中ほどやや下に驚くべき記述があった。正直凍った。

パッヘルベルを紹介する文脈の中で、バッハやブクステフーデのオルガンコラールは教会で演奏して会衆に聴かせる目的ではなくて、弟子たちへの作曲の手本として書かれたものだと断言している。それに引き換えパッヘルベルは実際の演奏と紐付いていたとよどみがない。

パッヘルベルのエアフルトのプレディガー教会オルガニスト就任の契約書の中に、会衆の歌うコラールをオルガンによって先導することと明記され、即興ではなく事前の作曲が必須という条件が添えられている。

だからパッヘルベルには大変短くて収まりのいいオルガンコラールが多いと結ぶ。

オルガンコラール、特にコラール前奏曲は、音取りをかねたオルガンによる先導だと思い込んでいたが、どうやらすべての作品が実用品という訳ではなかった。会衆の先導よりも弟子の教育という目的が勝っている場合もあるということだ。

断言があまりにサラリとしているのは、私の早とちりを見過ごすかのようだ。

2018年2月11日 (日)

パイプオルガン入門

春秋社刊行、椎名雄一郎著「パイプオルガン入門」という本がある。

20180209_183336


オルガンの歴史、構造に始まってオルガン音楽の流れ、作曲家、名曲、名器、演奏家などさまざまな切り口でディープな割には読みやすくて貴重だ。

「オルガン入門」ではなく「パイプオルガン入門」とせねばならぬのは苦肉の策かとも思われる。ここ日本で断りなく「オルガン」と言ったら足踏みオルガンを想起する人も多かろう。

2018年2月10日 (土)

オリンピックの準備

平昌オリンピックが始まったばかりというこのタイミングで、吉報を発信できる。

ブログ「ブラームスの辞書」は、2020年7月24日の東京オリンピック開幕までの記事備蓄を終えた。毎日更新の継続に必要な記事の備蓄ができたということだ。

2018年2月 9日 (金)

メンデルスゾーンの誕生日

本日はメンデルスゾーンの誕生日だ。1809年2月9日ハンブルクの生まれである。

無論ブラームスは、メンデルスゾーンの作品を評価していた。何よりも親友のヨアヒムは、メンデルスゾーンの秘蔵っ子である。とはいえブラームスの伝記や作品解説の中で、メンデルスゾーンへの言及は数えるほどしかない。さらにメンデルスゾーンの伝記の中でのブラームスへの言及はもっと少ない。

なんと言ってもメンデルスゾーンは、19世紀後半に起きたバッハ復興運動の立役者だ。

2018年2月 8日 (木)

バッハのコラールを歌う

またまた書籍のタイトルだ。キリスト教新聞社刊行の「バッハのコラールを歌う名曲50選」という。昨日紹介した「コラール・ハンドブック」と甲乙つけがたい。

20180206_190134

「コラールの名曲を歌ってしまいましょう」というコンセプトで貫かれている。どちらも歌いやすい楽譜付きだけれど、コラールハンドブックは網羅性が売りで総数150だ。こちらは50曲に絞ってある代わりに曲目ごとの解説が細かい。本当に詳しく書いてある。コラダス収載の143曲のうち、33曲が載っている。反対に言うと50曲のうち三分のニがコラダスに載っているということだ。

そして2枚のCDで収載されているコラールがオルガン演奏で聴ける仕組みだ。4200円だがコストパーフォーマンスはよい。

2018年2月 7日 (水)

コラール・ハンドブック

書籍のタイトル。2011年春秋社刊行だ。大村恵美子&大村健二著。

20180203_170734
ただただ素晴らしい本だとしか言えない。

このたびの「コラダス」の企画を思い立ったのはこの本のおかげだ。著述の主体はカンタータに採用されたコラールを網羅することにあるものの、オルガンコラールと共通することが多く、索引情報が本当に素晴らしい。「同一旋律別テキスト」の紐付けが完璧だ。バッハは同じ旋律でもテキストが違う場合に、オルガンコラールに転写する際にキチンと反映させているから、この情報は貴重だ。

2018年2月 6日 (火)

分類の手法

記事「コラダス」で、バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンのオルガンコラールの元になったコラールをデータベース化したと書いた。本日はその方法を紹介する。

まずはこの4名をアルファベット順に並べる。結果は下記の通りとなる。

  1. Bach
  2. Buxtehude
  3. Pacchelbel
  4. Telemann

もしそのコラールに4名すべてがオルガンコラールを残していたら、「1111」と略記する。先頭の「1」がバッハを現し、2番目の「1」がブクステフーデを現し、以下パッヘルベル、テレマンと続く。その作曲家が取り上げていない場合は「0」を据える。

もしそのコラールをバッハしか採用していない場合「1000」となる。採用の有無を「1」「0」で現わし、桁数が作曲家を示す。「1」と「0」だけで構成されるこの4桁の数値を2進法の数値とみてこれを10進法に換算する。

  1. 0001 テレマンだけが採用している。
  2. 0010 パッヘルベルだけが採用している。
  3. 0011 パッヘルベルとテレマンが採用している。
  4. 0100 ブクステフーデだけが採用している。
  5. 0101 ブクステフーデとテレマンだけが採用している。
  6. 0110 ブクステフーデとパッヘルベルが採用している。
  7. 0111 バッハだけが採用していない。
  8. 1000 バッハだけが採用している。
  9. 1001 バッハとテレマンが採用している。
  10. 1010 バッハとパッヘルベルが採用している。
  11. 1011 ブクステフーデだけが採用していない。
  12. 1100 バッハとブクステフーデが採用している。
  13. 1101 パッヘルベルだけが採用していない。
  14. 1110 テレマンだけが採用していない。
  15. 1111 全員採用している。

本データベースの抽出条件として、「この4名の少なくとも一人が採用しているコラール」ということなので、「0000」はあり得ない。よって考えられる組み合わせは上記15種類となる。

この手法で143のコラールをひとまず分類する。

結果はおいおい。

2018年2月 5日 (月)

コラダス

書籍「ブラームスの辞書」執筆に先立って作成したデータベースを「ブラダス」と名付けていた。天気予報でおなじみの「アメダス」にあやかっての命名だ。同様にドイツ民謡のデータベースには「ミンダス」と名付けた。

「コラダス」もその系統上にある。

バロックの作曲家たちがオルガンコラールに使用したコラールをデータベース化した。それが「コラダス」だ。対象とした作曲家は、バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンの4名とする。この4名は我が家に音源となるCDがそろっているからだ。

  • バッハ 93種
  • ブクステフーデ 36種類
  • パッヘルベル 95種類
  • テレマン 23種類

重複もあるので、コラールの総数は143種類となる。さらにバッハ一人が同じコラールを複数回取り上げているケースもあるので作品の総数はさらに多い。

2018年2月 4日 (日)

BWV579

バッハもコレルリから影響を受けていた。その象徴が「コレルリの主題によるフーガ」BWV579だ。原曲はコレルリのトリオソナタop3-4ロ短調である。

バッハがコレルリをも研究対象にしていた証拠としてしばしば引用される。オリジナルと聞き比べすると楽しい。

BWV579と言えば、中学時代に習った「小フーガト短調」BWV578の隣なのだが、知名度は雲泥の差。

2018年2月 3日 (土)

オルガンの設置場所

楽器の持ち運びの難易度で申すなら、オルガンは筆頭格だ。「持ち運び困難」のレベルではなく「持ち運び不可能」と断言してもいい。もはや建物の一部だ。

今でこそ、大きなホールにはオルガンが設置されているのだが、バロック時代はそうではなかった。

つまり教会に設置されたが最後ずっとそこにあっるということだ。解体修理はあったに決まっているが、演奏場所は教会に限定される。

だからオルガン作品の中で、コラールに準拠しない作品群を「オルガン自由曲」と呼びならわしたところで、その演奏場所は結果として教会にならざるを得ない。宗教的な背景がどれほど希薄だったにしても演奏は教会だった。

いつも意識しておきたい。

2018年2月 2日 (金)

棚からフーガ

このところオルガン作品に親しんでいるせいか、自室でのパソコンワークのとき、オルガン作品を聴いていた。突如聞き覚えのある旋律が聞こえてきて、キーボードを打つ手が止まった。

BWV539を背負った、「前奏曲とフーガニ短調」のうちの後半フーガだった。

おおってなもんだ。

聞き覚えがあるのも当然で、それは無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調BWV1001の第二楽章だった。名高いフーガである。オリジナルはト短調だけれど、オルガンへの転写にあたって4度低いニ短調に移調されたという訳だ。ヴァイオリン最低音の「G」は、オルガンとしては中音域だからかもしれない。フーガだけを借用して先行する前奏曲はオリジナルを付加してある。

いやいや、これがまたとても楽しめる。ヴァイオリン独奏では重音の超越技巧を駆使して、ソロでポリフォニーの再現という点が注目だが、オルガンではそういう興味は薄れる。ゆったりと純粋に響きを楽しめる。バッハが志向した本来の和声の移ろいをじっくり堪能することで、ヴァイオリン版を聴くときの心構えも変わる感じだ。

2018年2月 1日 (木)

二十三回忌

本日亡き妻の二十三回忌となる。

末っ子の次女は、卒論の提出を終え、あとは卒業式を待つばかりだ。22歳の若さで母の二十三回忌とは切ないばかりである。子供たち3名みな母の二十三回忌の意識は薄い。特段の感慨もなさそうだ。法要もなく母と私が墓参だけを済ませた。

20180127_102950

裏を返せば、幼くして母を亡くしたことが子供たちの心に影を落としていないということだ。今もって母親代わりを務める祖母への思いやりだけは、3人とも遜色がない。元気に育った3人の姿こそが何よりの供養だ。

« 2018年1月 | トップページ | 2018年3月 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2018年6月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ