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2018年2月19日 (月)

四声体

4つの声部からなる楽曲のことか。各声部が対等であることが前提だ。つまりポリフォニーに特化した言い回しである。

作曲訓練の初期において、ブラームスは合唱曲を書くことを推奨していた。それを「キチンとした四声体で書かねばならないから」と理由付けている。「簡単ではないが、勉強になる」というニュアンスだ。

初期ブラームスの作曲キャリアはハンブルク女声合唱団向けの夥しい合唱作品で覆われている。多くは三声ないし四声だ。やがてそれらを混声四部合唱に編曲してWoO34やWoO35として出版している。

そういえばバッハが愛したフーガも、基本形は四声とされているようだ。四声が基本だからこそ、ニ声のインヴェンションや三声のシンフォニアに教育的意義があるのだ思う。

コラールの多くは四声体だという。専門の聖歌隊が歌っていた賛美歌を大衆に開放するにあたって、旋律や和声進行の簡素化を行うと同時に、旋律をソプラノに置いて会衆に歌わせるとともに、他の声部を聖歌隊に割り振った。おそらく、ドイツ合唱曲伝統の四声体は、コラールに由来するものと思う。

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