マタイ受難曲
バッハ宗教作品の金字塔。1727年4月11日、復活祭の2日前つまり聖金曜日にライプチヒにて初演された。キリストの受難を描く作品だけに、復活祭近辺での上演が多くなる。ブラームスの「ドイツレクイエム」の初演も聖金曜日だった。
お叱りも覚悟でごくごく大雑把に申せば、キリスト受難の進行は下記の通りだ。
- 聖木曜日 最後の晩餐
- 聖金曜日 処刑
- 復活祭 復活
毎年変動することに目をつむれば、聖金曜日は命日ということだ。土曜日は死没と復活の間なのでイエス様は黄泉の国におられるということになる。人々は特に静かに過ごす。
興味深いのは復活祭の日取りの計算方法だ。
「春分の日の後、最初の満月の日の次の日曜日」
おお。「春分」という概念は太陽の進行に由来するが、後段の「満月」は月の進行に由来する。太陽暦と陰暦両方が関与するということだ。
本日は聖金曜日である。イースターはあさって。
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