バッハマニア
レーガーは作曲家、オルガニスト、ピアニスト、指揮者ということになっている。これに加えて編曲者という一面も見過ごせない。編曲の素材にバッハが選ばれることが頻繁にある。オルガニストらしくバッハへの傾倒は本格的だ。
編曲の方向として、バッハのオルガン作品をピアノに編曲しているのであれば、とても理解しやすい。19世紀後半からのレーガーの時代は、ピアノの普及が行き着くところまでいった時代だ。家庭への浸透も含めて普及度は頂点に達する。
一方でオルガンはその規模もあって普及度をピアノと同列に扱う訳にはいかない。だからバッハのクラヴィーア作品をオルガン用に編曲するというのは、編曲の向きとしては相当マニアックだ。
このほど、そこを絵に描いたようなCDを入手した。
- 半音階的幻想曲とフーガBWV993
- 平均律クラヴィーア曲集から嬰ハ短調の前奏曲とフーガBWV849
- インヴェンション BWV772~786
- 幻想曲とフーガDdurBWV912
これらのオルガン編曲だ。クラヴィーア作品として十分に普及している作品をわざわざオルガン用に転写するのだから芸が細かい。
聴いていて楽しい。
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