シュッツと黒ビール
ハインリッヒ・シュッツはバッハよりちょうど100年前に生まれた初期バロックの作曲家だ。作品は合唱が中心である。
生まれたのはバートケストリッツという街で、大雑把な位置としてはライプチヒの南である。これだけでハハーンとなる人がどれほどいるのか。実はケストリッツァーという黒ビールで名高い醸造所が同地にある。ここは1543年の操業だ。つまりシュッツの生まれる42年前である。
シュッツの父は同地で宿屋を経営していた。今ではシュッツハウスと言われる生家跡は、ケストリッツァーから西に150mくらいの位置。同社が創業の場所から移っていないとするなら、ご近所さんだ。宿屋と醸造所だから取引があったかもしれない。
さらに同醸造所から南に100mのところに聖レオンハルト教会がある。そこでシュッツが洗礼を受けた。
シュッツは、14歳でカッセルの教会の歌手になるまで、同地に住んでいた。才能を見込んでイタリア留学を後援した領主モーリッツ伯の城館も近い。
バロック好きにもビール好きにも大切な街である。
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