オルガンソナタ
メンデルスゾーンには6曲のオルガンソナタop65がある。
- ヘ短調
- ハ短調
- イ長調
- 変ロ長調
- ニ長調
- ニ短調
「op65」と言えば、あの名高いヴァイオリン協奏曲の一つ後の番号だ。
メンデルスゾーンは、英国の出版社がバッハオルガン作品集出版にあたって楽譜の校訂を依頼されるくらいの見識の持ち主だ。オルガンソナタは同じ出版社から作曲が持ちかけられたことが作曲のきっかけだった。メンデルスゾーンはオルガン演奏とバッハ解釈で当時の第一人者だったということだ。もともと単一の小品の集合だったのを、メンデルスゾーン自身が6曲のソナタにまとめ上げた。
注意が要るのは、ここでいう「ソナタ」は、古典派以降定着した「ソナタ形式による器楽作品」を意味してはいない。バロック時代における「教会ソナタ」というイメージだ。コラールとフーガを含むことが基本である。
メンデルスゾーンのバロック音楽とりわけバッハに対する深い見識のたまものだ。
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