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2018年7月12日 (木)

お盆のファンタジー31

「それにしても」と、ブラームスさんは話を切りだした。

「ニュルンベルクでの六重奏は素晴らしかったな」

次女の後輩たちのドイツ公演に先立って、ニュルンベルク市庁舎を表敬訪問した際に、弦楽器のトップ奏者6人がブラームスさんの変ロ長調六重奏曲の第一楽章を披露したことを言っているのだ。

「お聴きいただけたのですね?」と言い終わる前に「ブッルルァーーヴォ」と、巻き舌をやけに強調して言い放った。あんたの娘さんたちの五重奏を思い出したよと言って乾杯のしぐさ。

出発前に私も聴かせてもらったと言うと、どうだった?と聞き返してきた。「あれは私があなたの大ファンだと知っての贈り物代わりの演奏だったんですよ」と私。

折り目正しいテンポ、制御されたフォルテ、端正なフレージング、乙女らしいみずみずしさ、どれをとっても極上じゃなとブラームスさんは満足気だ。コンミスの腕前はRコルサコフで実証済みだが、取り囲む5人の温かみのある音が印象的だった。立ち上がり、チェロとヴィオラの音色で引きこまれた。とくに第一チェロは、只者ではあるまい。6度連鎖の小結尾主題を余裕しゃくしゃくで弾かれて、はっとした。ヴィオラ2本で効かせる急ブレーキからヴァイオリンデュエットに至る流れは、心憎いばかりじゃ。再現部で、伴奏に回るコンミスの難儀なオクターブは、さすがじゃな。コーダのピチカートによるレントラーには「終わらないでくれ」と思ったなどと、もうとどまることを知らない。

時間をかけたらもっとよくなりますねと私が水を向けると、いずれは全曲が聴きたいと真顔で乗り出してきた。

「その時は一度練習を見てもらえませんか?」と頼んでみた。「何度でもオーケーだ」と言って勢いよくジョッキを空ける上機嫌のブラームスさんだった。

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