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2018年7月21日 (土)

無伴奏ヴァイオリンのためのファンタジー

テレマンが1735年に出版した作品。バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータがあまりにも名高いので陰に隠れがちだ。私とてバッハの方に興味をもった後に、同じバロック時代の無伴奏作品ということで手に取った。

「ファンタジー」とは、「幻想曲」と訳されるが、パルティータや組曲ほどの制約はなく、自由に曲想の赴くままに作曲された12の小品集という気分である。全12曲すべて楽譜にして見開き2ページで事足りる。おしゃれな曲集だ。

<1番変ロ長調>

ラルゴの「プレリュード」にアレグロの「アルマンド」が続くかのように聞こえる。2分の3拍子のグラーフェは、サラバンドとは一線を画する体裁で独創的だ。驚くのはアレグロの冒頭にリピートされることだ。見た感じは序奏付きのアルマンドがトリオを挟むかとも思える。

<2番ト長調>

序奏ラルゴに次いで走り出すアレグロは4小節差で追いかけるカノン風の出だしなのだが、実態はもっと複雑。テンポ的にはコレンテだと直感が働くが、頻発する3連符とリピート記号の不存在が不気味だ。フィナーレは4分の2なのだが、4分音符が必ず3連符で割られるので実質は8分の6と聞こえるせいか思わずジーク認定したくなる。

<3番ヘ短調>

タイトルにははっきりと「へ短調」と記載されているのに、調合はフラット3つになっている。つまり最後のフラットが省略される「ドリアン風」だ。これもまた調性同様に独創的だ。ヴィヴァーチェの2分の2拍子は本当に魅力ある楽章だが、舞曲へのあてはめは難しい。フィナーレはヴィヴァーチェの8分の3拍子で、前半後半各々リピートされるので、ジークかとも思えるが、「♩♪」のリズムが一切登場せずジーク認定は保留する。

<4番ニ長調>

4曲目にして初めて遅い楽章が冒頭に来ず、いきなりのヴィヴァーチェで立ち上がる。舞曲理解からは程遠い。73小節目グラーフェはフランス風序曲かと見まがう。続く8分の6拍子はまばゆいばかりの典型的なジークだ。

<5番イ長調>

アレグロのプレリュードにプレスト2分の2拍子のフーガが続くかのように立ち上がる。フーガを引き裂いてまた冒頭アレグロに回帰する。それにまたフーガが続く。舞曲脳では理解不能だ。嬰へ短調のアンダンテが嬰ハ長調で終わって、フィナーレアレグロは4分の2拍子と8分の6拍子の急速な交代と聞こえるように設計されているものの、記譜上は4分の2で貫かれる。ジークとブーレの複合かとも。

<6番ホ短調>

大好きだ。2分の3拍子の荘重なグラーフェだが、断固サラバンドではなく、プレリュードを志向していると思われる。プレスト冒頭にホ短調の移動ドでジュピター主題「ドレファミ」が全音符で現れる。本当に衝撃的だ。51小節目以降らしくない半音階のオンパレードでぎょっとさせられる。続く楽章には珍しく「シシリアーナ」と明記される。続いてアレグロ4分の2拍子「ミノーレ」は前後半のリピート記号が存在するせいかブーレかと錯覚する。

<7番変ホ長調>

珍しく「ドルチェ」と記されているがおそらくプレリュード扱いで問題あるまい。リピートを伴う快速の3拍子はコレンテを想起させるが、音の跳躍が多く画一的な解釈は禁物だ。サラバンドかとも紛らわしいラルゴに続くプレストは典型的なガヴォットでいい。

<8番ホ長調>

チャーミングな序奏に続く4分の3拍子はボッケリーニのメヌエット張りの印象的なシンコペーションが売り。フィナーレ8分の3拍子はおそらく「メヌエット」だ。

<9番ロ短調>

冒頭いきなり「シシリアーナ」の表示で始まる。続く4分の2拍子アレグロはブーレーで決まり。さらにフィナーレ8分の9拍子アレグロもジークで文句ない。「シシリアーナ」「ブーレー」「ジーク」の舞曲集だ。

<10番ニ長調>

舞曲解釈ではたちまち限界が露呈する。プレストで曲が始まる衝撃を味わいたい。フィナーレ8分の9拍子もジーク認定しにくい。

<11番ヘ長調>

4分の2拍子ウンポコヴィヴァーチェが「Soave」を囲い込む異例の構成。フィナーレ4分の3拍子もコレンテとは言いがたく難解。

<12番イ短調>

うち続く付点のリズムはフランス風序曲を思わせる。続く「8分の6拍子アレグロ」は自然にジーク認定だ。フィナーレもこれまた自然にガヴォット認定されていい。

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