ニコライ廃墟
グレニンガーで自家製ビールを賞味してもまだ明るいので、近くのニコライ教会の廃墟に行ってみた。第二次世界大戦中の爆撃で破壊された教会がそのまま残されている。ハンブルクは第二次大戦中過酷な爆撃を受けた。1842年の大火と合わせれば市街には古い建物が残っていない。戦後、忠実に再建されてはいるのだが、散策中はずっと心にとめていた。バッハ当時の建物の現物ではないのだ。
この教会にももちろんオルガンがあった。アルプ・シュニットガー制作のオルガンで、パイプ数4000という壮大な規模だったが、1842年の大火で焼失していた。シュニットガーの友人ヴィンツェント・リューベックという優れた作曲家がオルガニストを務めていたこともある。
人影まばらな夕暮れ時ということもあり、なんだか悲しくて立ち尽くした。
コメント