ひとよ、汝が罪の
原題を「O Mensch,bewein dein schuende gross」という。コラダス分類番号「10」。バッハとパッヘルベルが採用している。
- バッハ BWV622
- パッヘルベル P396,397
マタイ受難曲第一部のフィナーレに現れることで名高い。
一方、同コラールのテキストはゼバルト・ハイデンによるものだ。彼は1525年から1561年に没するまでニュルンベルクの聖ゼバルドゥス教会付属学校の校長の地位にあった。つまり、1653年生まれのパッヘルベルの初等教育に間接的に関与した可能性がある。パッヘルベルは少年時代に、同教会の聖歌隊指導者ハインリッヒ・シュヴェンマーの指導を受けたとされているからだ。テキストの供給だけとはいえ、パッヘルベルはハイデンを知っていたと感じる。
1695年、パッヘルベルは同教会のオルガニストに就任したことはよく知られている。だからこのコラールを題材にオルガンコラールを作曲したのがとても自然に思える。
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