コレギウムムジクム
バロック時代ドイツに起こった民間の演奏団体。市民や学生により組織され、定期的に演奏会を開いた。その起源は16世紀プロテスタント教会の聖歌隊とされているが、やがて器楽にも拡大した。文献上の証拠は1660年ハンブルクにさかのぼるとされている。おそらくもっとも名高いのが、1702年テレマンによって創設されたライプチヒのコレギウムムジクムだろう。
のちにトマスカントルに就任したバッハも、この団体に作品を供給している。ツィンマーマンのカフェでのコンサートはよく知られている。
王侯貴族でも教会でもない、音楽の担い手の存在なしにドイツバロックは語り得ない。教会に勤務しながら、世俗作品を残した作曲家のモチベーションが説明できないからだ。非貴族、非教会、非オペラを同時に満たすコレギウムムジクムがドイツ各地のそこそこの規模の都市、とりわけ大学の存在はよい後ろ楯になったと考えていいい。テレマンはライピチヒの他、フランクフルト・アムマインやハンブルクでコレギウムムジクムを創設している。
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