二重登録
一つの作品が、複数の作曲家の作品一覧に掲載されていることがある。作曲家の知名度は様々あり得るが、後世の研究家によって、作品一覧と作品番号に体系が整備されているくらいの大作曲家どうしということになると珍しくもある。
- バッハBWV824→テレマンTWV32:14 組曲イ長調
- バッハBWV832→テレマンTWV32:18 パルティアイ長調
上記2作品はそれぞれ、バッハの作品一覧にもテレマンの作品一覧にも掲載されている。どちらもチェンバロ組曲だ。チェンバロ独奏用の舞曲の集合体。現代の通説は、上記1番はテテレマン作、2番はバッハ作としている。
話の流れとしては、バッハ研究の深まりが先にあり、そこでBWV番号が付与されたのちに、テレマンの作品目録が整備される過程で、テレマン側の番号が発番されたというパターンか。19世紀に入り作曲家の体系的研究の先頭を走ったのがバッハだから、そう推定できる。
二人は同時代人。
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