調性のプラン
ブクステフーデのヴァイオリンとヴィオラダガンバのためのソナタop1とop2だ。どちらも7曲で構成されている。
<作品1>1694年
- ヘ長調
- ト長調
- イ短調
- 変ロ長調
- ハ長調
- 二短調
- ホ短調
<作品2>1696年
- 変ロ長調
- ニ長調
- ト短調
- ハ短調
- イ長調
- ホ長調
- ヘ長調
という具合だ。作品1を構成する各曲の主音をつなげると、Fdurの音階になる。だからしきたり通りの6曲構成では具合が悪いのだ。よくよく見ると「op2」の側も主音に重複がない。最後には元のヘ長調に戻る。ヘ短調と変ロ短調というフラットてんこ盛りの調を避けている以外は、op1とop2で長短がすり替わる。
こういうのを「調性のプラン」というのだろう。平均律クラヴィーア曲集やインヴェンションに通じるものがある。ブクステフーデを尊敬していたバッハはおそらく知っていただろう。
この中ではop2-5イ長調がお気に入りだ。
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