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2019年6月30日 (日)

バロック特集総集編⑨

総集編の9回目。2019年5月と6月分をお送りする。

  1. 05月01日 改元  
  2. 05月03日 ブクステフーデオルガン作品全集
  3. 05月04日 カプリチョーザ変奏曲
  4. 05月05日 楽譜を見たい癖
  5. 05月07日 登録番号
  6. 05月08日 往復書簡の証言
  7. 05月09日 ブウステフーデ忌
  8. 05月10日 東京遷都150年
  9. 05月11日 パッサカリアニ短調BuxWV161   
  10. 05月13日 パッサカリア瓜二つ
  11. 05月14日 BuxWv149
  12. 05月15日 アーベントムジーク
  13. 05月16日 4つ目の選択肢
  14. 05月17日 エキストライニング
  15. 05月18日 三面鏡
  16. 05月19日 オルガンインデックス
  17. 05月20日 オルガン目線
  18. 05月21日 頭出しCD集
  19. 05月24日 全集さまざま
  20. 05月25日 校訂者ルスト
  21. 05月26日 自筆譜縛り  
  22. 05月27日 調の常用域
  23. 05月28日 ショートオクターブ
  24. 05月29日 変ホは不要か
  25. 05月30日 調の選択肢
  26. 05月31日 怒涛の横展開
  27. 06月01日 横展開の効能
  28. 06月02日 学術目的
  29. 06月03日 のんきな見過ごし
  30. 06月04日 重複上等  
  31. 06月05日 番号順再生
  32. 06月06日 ペダルソロ
  33. 06月07日 あっと驚くシュピッタ
  34. 06月08日 何たる見落とし
  35. 06月09日 第二次横展開
  36. 06月10日 狭まる常用域
  37. 06月11日 横展開の挫折
  38. 06月12日 パッヘルベルの逆襲
  39. 06月13日 賛美歌フリー
  40. 06月14日 ブラームスのオルガン自由曲
  41. 06月15日 インデックスコンプリート
  42. 06月18日 慧眼と迂闊
  43. 06月19日 偶然と必然と
  44. 06月20日 着陸態勢
  45. 06月21日 バッハはシャコンヌを弾けたか
  46. 06月22日 2つの「Ciaccona」
  47. 06月23日 はたしてシャコンヌか
  48. 06月25日 3大フーガ
  49. 06月26日 来ませ聖き精霊
  50. 06月27日 始祖としてのジョゼッペコロンビ
  51. 06月28日 Gere due violini in uno
  52. 06月30日 本日のこの記事 

 

2019年6月29日 (土)

ベルサイユ条約100年

第一次世界大戦の終結を形作った条約。1919年6月29日パリ・ベルサイユ宮殿鏡の間で締結されたから本日は100年のメモリアルデーだ。この条約は日本も当事者で、戦勝国として批准している。

これにより、中国チンタオが1814年11月7日に陥落した際に捕虜となったドイツ兵の帰国手続きが始まることになる。帰国の船出は年末にずれこみ、本国への帰着は年明けとなった。

欧州の事情は、収容所にも逐一伝わっていたが、過酷な敗戦処理にあえぐ故国の惨状に、捕虜たちは心を痛めたという。

2019年6月28日 (金)

Gera di due violini in uno

イタリア語だ。「1台のヴァイオリンによる2台のヴァイオリンの競争」とでも解しておけばいい。

エアフルト生まれで主にマインツで活躍した作曲家ヨハン・ヤコプ・ワルター(1650-1715)のソナタ集「ホルトゥス・ケリクス」の第17番のタイトルだ。

興味深いのはその内容。記譜はト音2段とヘ音1段の計3段だが、2段に分かれたト音記号部分はヴァイオリン1本で演奏することになっている。一台のヴァイオリンによる、2役だ。独奏ヴァイオリンによる複数声部作品の先駆けと考えられる。楽譜が2段になっていることで、声部の進行は明瞭な一方で、記譜から重音奏法とは察知しにくい。

このソナタ集の出版は1688年バッハ3歳のころだ。当時からヴァイオリン学習の基礎教材として使用されていたから、バッハ自身が使用していた可能性も排除されていないという

バッハが一連の無伴奏作品で指し示したもの、単一弦楽器による複数声部の扱いが到達点とするなら、ワルターのこの作品は、発想として源流を形成していると思われる。

2019年6月27日 (木)

始祖としてのジョゼッペ・コロンビ

イタリア・モデナのヴァイオリニスト・作曲家。1634年生まれで1694年に没した。17世紀イタリアにおいて無伴奏ヴァイオリン作品作り手としては、ほぼ唯一の存在と目される。

バッハのシャコンヌに象徴される「無伴奏ヴァイオリン作品」は、ヴァイオリンの故郷イタリアではむしろ異端であり、通奏低音を伴うのが普通だった。

「無伴奏ヴァイオリン作品」は、残された作品群から見て、ほぼドイツにおいて考案発展されたと考えられる。ドイツ特産品と考えていい。しかし、またその一方でバッハだけの功績と思い込んではいけない。バッハは明らかにその到達点、頂点を形成していいることと合わせて肝に銘じておきたい。

 

 

2019年6月26日 (水)

来ませ聖き御霊

8大コラールに入選したコラール。原題「Komm,heiliger Geist」という。バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンの華麗な競演を聴こうとCDを再生して直ちに軽い衝撃が走る。

どこかで聴いた旋律なのだ。各人によって微妙な細工が施されてはいるものの流れは同じと感じた。それもそのはずバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番の第二楽章フーガの旋律だ。バッハが無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番を作曲するにあたって第2楽章の主題に、慣れ親しんだコラールから引用したということだ。

旋律になじみが深いだけ、巨匠たちの装飾っぷりが際立つ。

 

 

2019年6月25日 (火)

3大フーガ

無伴奏ヴァイオリンのためのソナタが3つある。BWVナンバーで申せば、「ト短調1001」「イ短調1003」「ハ長調1005」である。舞曲を含まぬ室内ソナタの形状で、3作とも第2曲に長大なフーガが据えられている。

これらを「3大フーガ」と認定したい。無伴奏作品として双璧をなす「無伴奏チェロ組曲」は6曲すべてが舞曲の集合体としての組曲なので、フーガが含まれないから、ヴァイオリン側のフーガは貴重だ。

ヴァイオリン1本で、対位法の極致の姿が描き出される。1番ト短調のフーガはニ短調に移調にされながらも本人編曲のオルガン版BWV539がある。2番には本人編曲か怪しいながら、チェンバロ編曲がある。BWV964である。問題は3番ハ長調だ。これはBWV968をつけたチェンバロ版があるにはあるのだが、第一曲のアダージョしか編曲されていない。ブラームスあたりが編曲していたらさぞ楽しかったことだろう。

2019年6月24日 (月)

幸運二題

知人ご夫妻からいただいたニュルブルクリンク のステッカーを貼った。貴重品なのでびびった。熟考の末、後方ナンバープレートの横に貼ると決めていたが、失敗は許されないのでディーラーに行って貼ってもらった。

20190621_155408

いやはや久々に興奮した。

ドイツ車であることと車色に白を選んだ幸運を噛みしめた。

2019年6月23日 (日)

はたしてシャコンヌか

バッハが楽譜上に「Ciaccona」と明記している作品は2つしかないと述べた。

明記されてはいないものの折り目正しいシャコンヌがあると物の本に書いてあるのがヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第3番ホ長調BWV1016の第3楽章だ。

平行短調の嬰ハ短調4分の3拍子の冒頭4小節間、チェンバロの左手が奏でる主題が15回反復されると明記されているのだが、私にはそう見えない。少なくともピアノの左手は15回反復しない。

曲中長調に触れる瞬間はただただ美しい。

2019年6月22日 (土)

2つの「Ciaccona」

無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番BWV1004の終曲に「Ciaccona」と書かれている。バッハ自身がそう書いたとされている。カタカナにするなら「チアッコーナ」とでもするのだろうが、一般には「シャコンヌ」と通称されている。

あまりにも有名なせいか、断り無く「シャコンヌ」と申せばこの終曲を指すという慣習めいたものが存在する。現存する信頼に足る資料による限り、バッハ本人が楽譜上に「Ciaccona」と記した場所がもう一箇所ある。カンタータ150番BWV150「主よ我汝を仰ぎ見む」の終曲「私の苦難の日々を」の冒頭だ。
バッハ作品には真贋問題が付きまとうとはいえ、本作は真作であることが確実視されている。その他由来の不確かな作品や、既に散逸した作品は棚上げにすると、「Ciaccona」は2箇所しかない。片方はヴァイオリン曲の最高峰「シャコンヌ」であり、もう片方はどちらかというと地味なカンタータの一角だなどと思っていけない。そのカンタータ150番はブラームスも知っていた。「Ciaccona」と書かれたその終曲は、第四交響曲のフィナーレ冒頭に鎮座するシャコンヌ主題の原型だ。ブラームス自身に「Ciaccona」はたったの2箇所しかないという認識があったかどうかは不明だが、この偶然はおいしい。BWV1004の「Ciaccona」をブラームスが左手用に編曲してクララに捧げている一方、もうひとつの「Ciaccona」であるカンタータ150番の終曲を用いて第4交響曲のフィナーレを書いているからだ。

 

 

2019年6月21日 (金)

バッハはシャコンヌを弾けたか

もっとも素朴な疑問。作曲者バッハはシャコンヌが弾けたのか?

バッハはヴァイオリンも弾いた。オルガンやチェンバロは名人の域だと複数の証言がある。ヴィオラやヴァイオリンあるいはヴィオラダガンバも弾いたと言われている。

話題にするシャコンヌをバッハ自身は弾けたのだろうか?

 

 

2019年6月20日 (木)

着陸態勢

ブログ「ブラームスの辞書」史上最大最長の企画「バロック特集」も大詰めだ。企画をエンディングに導くために用意したネタを発信する。

当初「2018年元日から半年程度のバッハ特集を」と思い立ったが、記事を準備するうちにあっという間に話が広がった。「バッハを中心に据えたバロック」という具合に守備範囲を拡大した結果、2019年元日までの1年間に収まらなくなった。というわけでエンディングがこの時期にずれこんだ。バッハとブラームスの接点の中で最も興味深い「シャコンヌ」だ。流れとして無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータにも言及することとする。

飛行機で言うなら着陸へのアプローチを開始したということ。シートベルト着用のサインが点灯し、洗面所の使用が制限され、機内販売も終わりを告げた。

 

 

 

 

2019年6月19日 (水)

偶然と必然と

2016年秋に時計を戻す。記事思い付きのスランプに見舞われ、備蓄が800を割り込むという非常事態からやっとの思いで脱したころ。2018年がバッハ生誕333年だということを切り口に元日からバロック特集を立ちあげると決めた。当時バッハ記事の備蓄はおよそ40本。この状態でバロックを年間企画にすると発起した。やがて、生誕340年のヴィヴァルディも視野に入れると決めた。そうでもしないと年間企画にならないからだ。その調子でドイツバロックにまで拡張を試みた。みるみる記事を稼ぎ、2018年では収まらなくなった。2019年8月までの会期延長を決定した。これが2017年末くらいだ。

2018年春に3度目のドイツ旅行を企画し、その報告記事がバロック特集と拮抗しないよう、訪問目的を、バッハ、テレマン、ブクステフーデ、パッヘルベルの墓参と定めた。真夏の旅行だから、演奏会全滅を覚悟での決定だったが、代わりに主要な教会でのオルガンコンサートに狙いを定めた。

結果、オルガン音楽に目覚めた。

必然と偶然がまじりあいこの先10年の音楽との接し方を決めることが出来た。ブラームスへの熱意そのままにである。

 

 

 

 

2019年6月18日 (火)

慧眼と迂闊

「けいがんとうかつ」と読む。「慧眼」は、先見の明があったり、着眼が優秀だったりすること。「迂闊」はうっかりだ。

先ごろ買い求めた小学館刊行の「バッハ作品全集」のオルガン自由曲の解説を読んで、「慧眼」と「迂闊」を同時に味わった。同解説書に20歳のバッハがアルンシュタットからリューベックまで400kmを歩いてブクステフーデを聴きに行ったことが書いてある。それは同時にオルガン行脚だったはずだと明記される。通過する街々の教会を訪ねて実際にオルガンに触れて鳴らしながらの旅だったと。言われてみてはっとした。昨年8月に15日かけてこのときのバッハの旅路をブログ上で再現した。あらかじめ地図上でコースを推定するときに参考にしたのが教会のマークだった。古くからあったに決まっているからというシンプルで素朴な発想だった。これは「慧眼」だろう。

ところが、そこまで着想出来ていながら、実はオルガン行脚だったことに思い至らなかったことは「迂闊」であった。予めコースを定め名高いオルガンのある教会を順に訪問するくらいの計画性があったと感じる。そしてそして、無料もしくは格安の料金で宿泊していた可能性も現実味を帯びる。

バッハとオルガンの関係が飲み込めていなかった証拠だ。

2019年6月17日 (月)

ドイツ土産二品

6月14日だから先週の金曜日のことだ。知人ご夫妻からドイツ旅行のお土産をいただいた。おしゃれで凝り性なお人柄丸出しの貴重な2品だ。

一つ目は下記。ケストリッツアーはドイツ最高の黒ビールのブランドだが、そのお菓子バージョンだ。

20190614_181156  

今一つはもっと衝撃的。世界的に名高いサーキット・ニュルブルクリンクのステッカー。

 20190615_163136

いやはや、お宝。恐れ多くて貼れない。ご主人は筋金入りのカーマニアで、同サーキットを3周してきたと、控えめながら鼻息が荒い。

失敗が許されないので行きつけのディーラーさんに出向いて貼ってもらおうと思う。

 

   

2019年6月16日 (日)

メリークロプマス

本日6月16日は英プレミアリーグ、リヴァプールの監督ユルゲンクロップさんの誕生日だ。1967年のお生まれ。ドイツブンデスリーガ、ドルトムントの元監督でもある。6月2日には自身初の欧州チャンピオンズリーグ制覇を成し遂げた。0-3の劣勢からバルセロナを逆転したアンフィールドの奇跡は長く語り継がれるだろう。

そのアンフィールドには「ペイズリー門」と「シャンクリー門」という2つの門がある。過去功績のあった監督の名前が献じられている。近いうち「クロップ門」が造られそうな気がする。

もはや名将の域だ。

2019年6月15日 (土)

インデックスコンプリート

すでに「頭出しCD集」の話はしてある。バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンのオルガン自由曲のプライヴェートCDだ。パッヘルベル以外の3名については、作品番号順にCDに収載、パッヘルベルはタイトルのアルファベット順になっている。

<バッハ> 6枚組

<テレマン> 1枚

<ブクステフーデ> 4枚組

<パッヘルベル> 6枚組

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20190602_145416

それでこれが開いたところ。

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いやー楽しい。今は達成感。

2019年6月14日 (金)

ブラームスのオルガン自由曲

ブラームス最後の作品は、op122を背負う「オルガンのための11のコラール前奏曲」だ。一般的な分類定義で申せばオルガン自由曲をではない。あくまでも習作扱いでよければ、作品番号を伴わないオルガン自由曲が下記の通り存在する。

  • WoO8 フーガ変イ短調
  • WoO9 前奏曲とフーガイ短調
  • WoO10 前奏曲とフーガト短調

バロック時代の作曲家についてオルガン自由曲への感度を上げるべく、作品番号順の収録をコンセプトにプラヴェートCDを作ったおかげで、脳みそが十分に練れてきた。バロックのオルガン自由曲に浸りきった耳でブラームスのオルガン自由曲を聴くことにした。

解説書やブックレットには「等身大のバッハが見えてくる」などと書かれている。わかったような気になっていたが上辺だけだった。今は違う。これらの曲でブラームスが行こうとしていた世界を分かったうえで聴いてみることが出来た。ドイツバロック伝統のオルガン自由曲をキャリアの初期に書いたブラームスの発想までもが鑑賞の対象だ。オルガン自由曲が山ほどあるレーガーは、響きがノンバロックだし、メンデルスゾーンはバロック的なオルガン自由曲から脱してオルガンソナタに走った。前後をこうした作品に挟まれたブラームスのオルガン自由曲はかえって目立つ。

 

 

 

 

2019年6月13日 (木)

賛美歌フリー

「ロミオとジュリエット」は、イタリアヴェローナの貴族社会が舞台だった。これを20世紀ニューヨークに転写したのが「ウエストサイドストーリー」だということはよく知られている。これにより生じる受け手側のイメージが、物語の進行を円滑にする。全体がフィクションであるからこそ、こうしたディテイルのリアリティが説得力を生む。物語に幅と奥行きが出る。受け手に「ありがち」と思わせる舞台設定はとても大切だ。受け手がそこそこ舞台を知っているということだ。

オルガンコラールは、受け手側に賛美歌の知識が存在する。「みなさんよくご存じのあの賛美歌」を、「私が料理しました」ということだ。「オルガン自由曲」は、何が自由かというと基礎としての賛美歌がありませんがという意味だ。「賛美歌フリー」である。

元々生活の中にキリスト教の信仰が根付いていない私が、オルガン作品に親しもうと思ったら、まずはオルガン自由曲から入る方が垣根が低いと思った。

一連のオルガン頭出しCDはそのキッカケだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年6月12日 (水)

パッヘルベルの逆襲

作品番号がCDのブックレットに併記されないことを理由にパッヘルベルのオルガンインデックスCDの作成を諦めていたのだが、バッハやブクステフーデを作ってみて、あんまり楽しかったのでやっぱりやりたくなってきた。

 

手持ちのCDは、全集が7枚組1セット、パッヘルベルオルガン曲集が2種類。その他CDの中に少々作品がある。これらをエクセル上で集計して、「タイトル」「調性」でソートする。同じ曲を削除してその順でCDに取り込む。いわば「私製作品番号順」だ。作曲順の特定が難しい作曲家について、後世の研究家が付与した作品番号は、どのみち「ジャンル」と「調性」がキーになっている。

2019年6月11日 (火)

横展開の挫折

バッハ、ブクステフーデでオルガン自由曲を作品番号順に収録したプライヴェートCD集を作ったとはしゃいだ。しからばとばかりにテレマンで試みたがあっけなくとん挫した。

テレマンのオルガン自由曲は小さなフーガが20曲だけ。我が家のCDにはそれらが作品番号順に1枚に収まっているから、わざわざ作る意味がないからだ。

かくなる上はパッヘルベルだとばかりに手持ちCDをかき集めて愕然とした。ブックレットに作品番号の記載がない。これいかにと調べるとパッヘルベルの作品番号は「P」「T」「PC」の3つの系統があって、どれもが完璧でない。例えば名高い「カノンとジークニ長調」は「P37」「T337」「PC358」である。だからブックレットに作品番号の記載がない。ジャンル名と調性から目星をつけるにも同名同一調が複数あることが多く、お手上げである。

かくなる上は奥の手レーガーかと奮起したが、これまた挫折。響きに慣れることが出来ず気合が続かなかった。

ブクステフーデで作れたこと自体相当ありがたいことだと思い知った。

 

 

2019年6月10日 (月)

狭まる常用域

ブクステフーデのオルガンコラールのリストに調性が併記されているとはしゃいだ。となるとそれを数えたくなるのが「ブラームスの辞書」のお約束だ。久しぶりに興奮した。ブクステフーデのオルガンコラールに採用されている調は、フラット、シャープとも3個の範囲に分布しているオルガン自由曲より狭い。

長調はハ長調、ト長調、ヘ長調の3種類。短調はイ短調、ニ短調、ト短調の3種。シャープ2個の調は長短ともに全滅。フラット3個も、シャープ3個も全く現れない。

その代わり申していいのかどうか、「フリギア調」「ドリア調」が散見される。

オルガンコラールの特色というより、元になった賛美歌の特色をそのまま引き継いだとも解し得るので悩ましい。元々あまり調性が議論にならないせいもある。

 

 

2019年6月 9日 (日)

第二次横展開

オルガン自由曲を作品番号順にCDに収録する試みを、バッハからブクステフーデに広げたとき、それを「横展開」と呼んだ。思わぬ収穫に我を忘れた。作品番号順に収載された楽譜を見ながら、鑑賞するときストレスが激減した。

となると、その対象をオルガンコラールに広げたくなるのが人情というものだ。それが第二次横展開だ。対象となるオルガンコラールが40曲少々になるブクステフーデで試すことにした。

いやはやいきなり凄い収穫にありついた。

資料収集のためWikiを参照したところ、ブクステフーデのオルガンコラールBuxWV177~224までの作品は、慣例通りコラール歌いだしの1節がタイトル代わりに掲げられているのだが、なんとなんと調性まで添えられているではないか。バッハでは調性までは書かれていない。

タイトルに調性を付与するのは、作品の個体識別の一助とするためで、声楽作品は、歌いだしをタイトル代わりにするから、個体識別は無用とばかりに、調性の併記が見送られているものとばかり思っていた。

2019年6月 8日 (土)

何たる見落とし

先のドイツ旅行で、リューベック・マリエン教会のコンサートが気に入った。帰国後、我が家のCDコレクションをオルガン目線で見直した。そうしたらあっとおどろくことを発見した。我が家所有のCDのうち、リューベック・マリエン教会のオルガン演奏が収録されているのは、たったの一枚だった。

その一枚とは。

ブラームスの第4交響曲のオルガン編曲版だった。以前にブログで取り上げたこともあるのに、そのことを見落としていた。脳みそが反応しなかったといいうのが正確だ。見えているのに見ていない。

 

 

2019年6月 7日 (金)

あっと驚くシュピッタ

オルガンコラールの重複も顧みず、オルガン自由曲の楽譜欲しさに、ブクステフーデオルガン作品全集のスコアを入手して、BuxWV137のペダルソロを見つけた喜んだ。ところがそれはほんの序奏だった。

 

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新しく買い求めた左側の楽譜、店頭でいきなり目次に目を通してしめしめとほくそ笑んだ。だから見開きを見落としていた。

 

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校訂者がフィリップシュピッタになっている。えーっ!!!!てなもんだ。先に買い求めていた写真右の楽譜の見開きにはシュピッタの名前などない。

我が家所有のバッハのオルガン作品の楽譜にもシュピッタの名前はなくバッハゲゼルシャフトとなっている。BuxWV番号順の収載そのものにはシュピッタの関与はないが、作品個々の校訂者としては名前が残っているということだ。

ブラームスからブクステフーデ作品の出版を薦められたエピソードに迫真の説得力を付与する記載だ。ブラームスの親友にして、19世紀最高のバッハ研究家だったシュピッタは、ほぼ間違いなく、ブクステフーデ研究の第一人者でもあったということだ。ブラームスはシュピッタから、ブクステフーデの楽譜を含む、さまざまな情報を得ていたと考えるのが自然だ。

なんだかうれしい。

2019年6月 6日 (木)

ペダルソロ

やはり楽譜は見てみるものだ。ブクステフーデのハ長調プレルーディウムBuxWV137のことだ。

 

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楽譜を見ずに聴いていた時はわからなかった。3段楽譜の最下段を見てほしい。冒頭5小節間ソロだ。ヘ音記号の3段目は足鍵盤だ。延々5小節の間、足鍵盤のソロだ。冒頭いきなりのペダルソロとは華麗な。速度の表示はないものの、これを足でとなるとかなりな名人芸だ。

2019年6月 5日 (水)

番号順再生

記事「重複上等」で、Dover社刊行のブクステフーデオルガン作品全集の楽譜を入手したと書いた。自由曲とコラールを一気通貫で収載している。さらに記事「怒涛の横展開」で、ブクステフーデのオルガン自由曲をBuxWV番号順にCDに取り込んだと書いた。これら取り組みの結果、ブクステフーデのオルガン作品について、CDを再生しながら楽譜に親しむことが、数段手軽になった。

天と地ほどの差。

我が家所有のどのCDも、ブックレットにBuxWV番号が併記されてはいるものの、収録の順序はほぼランダムだった。不便この上ない。不自由が一気に解消した。

 

 

2019年6月 4日 (火)

重複上等

ブクステフーデの頭出しCDを作ってはしゃいでいる。ブクステフーデのオルガン自由曲BuxWV番号順に収録したプライヴェートCD集全4枚組だ。むくむくと楽譜が参照したくなったので、ショップをうろついてスコアをゲットした。

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すでに記事「楽譜を見たい癖」で述べた通り、写真右のブクステフーデのオルガンコラール集は持っていた。この度左側の楽譜を買い求めた。こちらはオルガンコラールに加えてオルガン自由曲が載っている。つまりオルガンコラールがかぶる。4000円少々のお値段だが、どうしてもオルガン自由曲の楽譜が欲しくて「重複上等」とばかりに買い求めた。

正解だった。頭出しCD再生順に楽譜が参照できる。ストレスフリーは想像以上に快適だ。頭出しCDという着想の正しさが圧倒的説得力で証明された。

 

 

2019年6月 3日 (月)

のんきな見過ごし

バロック時代のオルガン製作者アルプ・シュニットガーのオルガンをハンブルク・ヤコビ教会で見た。偶然リハを聴けたと盛り上がった。そのシュニットガーのオルガンの所在地を調べていて愕然とした。EutinとRendsburgがあるではないか。

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先のドイツ旅行の9日目8月17日に通った。Eutinはリューベックからフレンスブルクに向かう途中だ。ここは列車で通っただけなのだが、Rendsburgは下車した。レンズブルク鉄道橋を見学するためだった。

この2つの街にシュニットガーのオルガンがあるとわかっていたら、前後の予定を調整して見学したかった。

 

 

2019年6月 2日 (日)

学術目的

バッハのオルガン作品に親しみたくて、BWV番号順に収録したプライヴェートCD6枚組を作成した。名付けて「頭出しCD集」だ。書物、ネットを問わず作品が議論される際には、作品番号等が併記されることが多い。ブラームスならそれだけで旋律が脳内を走るのだが、他の作曲家ではそうもいかない。バッハでさえだ。

興味深い情報に出会ったとき、さっとBWV番号がわかる資料を持っていると話が一手早くなる。「頭出しCD集」製作の意図はそこにある。研究、勉強の基礎データという機能を狙っていた。つまり「学術目的」だ。手持ちのCDからお気に入りの演奏を1つ選んで後はBWV番号順に並べてCDに焼く。1枚1枚のCDの演奏時間が50分から60分になるように調節したほかは細工なし。どの演奏を選ぶかは悩ましくも楽しい作業だ。所在地、オルガン製作者という視点優先だ。ドイツ、オランダ、北欧に分布する歴史的オルガンを選ぶ。

出来上がって再生する。ドライブの途中でよく聞く。想定外の効果があった。単にBWV順の収録なのに、なかなか味わいがある。ひらたくいうと楽しいのだ。

 

 

 

 

 

 

2019年6月 1日 (土)

横展開の効能

バッハのオルガン自由曲で、頭出しCD集を作った勢いで。ブクステフーデでも同じことをしたと昨日書いたばかりだ。これがまた想定外の効果があった。作っているときは夢中なので作品に集中できないが、出来上がって再生すると本当に楽しい。後世の研究家が独自のルールに従って編み出したBuxWV番号は、ブクステフーデの預かり知らぬ代物ながら、やはり、作品の個体識別が圧倒的に便利になるという効果を再確認できた。

繰り返し聞くことで、この先ブクステフーデのオルガン自由曲への理解が進むこと間違いなしだ。

しかし思わぬ効果は別にあった。ブクステフーデの理解の一助はもちろん、完成済みのバッハ頭出しCDとの聞き比べが可能になることをもって、バッハを映す鏡が増えたとでも申し上げるべきか。

しあわせである。

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ブラームスの辞書写真集

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