狭まる常用域
ブクステフーデのオルガンコラールのリストに調性が併記されているとはしゃいだ。となるとそれを数えたくなるのが「ブラームスの辞書」のお約束だ。久しぶりに興奮した。ブクステフーデのオルガンコラールに採用されている調は、フラット、シャープとも3個の範囲に分布しているオルガン自由曲より狭い。
長調はハ長調、ト長調、ヘ長調の3種類。短調はイ短調、ニ短調、ト短調の3種。シャープ2個の調は長短ともに全滅。フラット3個も、シャープ3個も全く現れない。
その代わり申していいのかどうか、「フリギア調」「ドリア調」が散見される。
オルガンコラールの特色というより、元になった賛美歌の特色をそのまま引き継いだとも解し得るので悩ましい。元々あまり調性が議論にならないせいもある。
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