ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 驚きのコンサート | トップページ | 大きなお世話 »

2019年8月 7日 (水)

ブゾーニの辞書

記事「ほとんどトロンボーン」「出来る限りのクレッシェンド」で、シャコンヌの楽譜上に配置した音楽用語を手掛かりにブゾーニのシャコンヌ観を想像してみた。そのつもりで同編曲の楽譜上に存在する気になる用語を初出順に列挙してみる。

  • 001 Andante maestoso,ma non troppo lento 作品冒頭の指定。
  • 008 molto energico 付点のリズムが始まるところ。
  • 012 sempre assai marcato  「常に十分はっきりと」
  • 032 poco espr.
  • 032 quasi f 前後を「p」にはさまれて。
  • 040 leggiero ma marcato  相矛盾する表情を「ma」で結びつけ。
  • 042 poco cresc
  • 043   piu cresc
  • 075   crescendo possibile
  • 105   crescendo non troppo 
  • 117   mit Bedeutung  「意味深さをもって」
  • 137   quasi Tronboni
  • 149   un poco pesante
  • 153   meno f
  • 217   piu espressivo

ざっと気づいただけでこんな感じ。よく言えば「手取り足取り」、悪く言えば「箸の上げ下ろしから」だ。そもそもシャコンヌを含む無伴奏ヴァイオリン作品オリジナルの楽譜には、音楽用語は極端に少ない。テンポだって「知っとるやろ」とばかりに無表示だ。演奏に転写する際には演奏者のスタンスが求められる。それこそが解釈なのだ。楽譜に向き合い、その意図を聴衆にどう伝えるかは、演奏者に任されるはずなのだが、ブゾーニはその部分で演奏者を信用していない。だから「ああせい」「こうせい」と雄弁になる。

「poco」「meno」「piu」を駆使した繊細な指定が目立つが、元来それは演奏者の感性依存の領域だ。バッハの意思尊重でない証拠だと思う。

 

 

« 驚きのコンサート | トップページ | 大きなお世話 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ブゾーニの辞書:

« 驚きのコンサート | トップページ | 大きなお世話 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ