脱臼の痕跡
バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調の終曲シャコンヌをブラームスが左手用に編曲している件。右ひじを脱臼したクララを見舞うためと解説されているのだが、不審な点がある。我が家にあるクララの伝記3種だが、どれにも1877年6月あるいは7月に脱臼の記述がない。
ピアニストでなくとも右手の負傷は一大事のはず。伝記3種の著者が揃いも揃って見落とすものだろうか?
シャコンヌ左手版は脱臼への見舞ではないと考える方が自然かもしれない。
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