地図ウォッチャー
ロベルト・シューマンはライン川に投身した後、エンデニヒの病院に入院したが、妻のクララは面会を許されなかった。ブラームスはクララに代わってロベルトを見舞い、様子をクララに報告した。
あるときロベルトの求めに応じて地図を差し入れた。後日訪問するとロベルトは地図を眺めて地名をアルファベット順に抜き出すことに熱中していたと伝えられている。大抵の伝記では病の進行ぶりを匂わせるニュアンスで描かれている。
困った。地図を眺めて地名を丹念に拾うことが異常だとするなら、私もとっくに異常の仲間入りである。地名語尾や方言への興味は地図への没頭なくしてはあり得ない。
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