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2020年2月13日 (木)

令和百人一首22

【043】源実朝

 時により過ぐれば民の嘆きなり八大竜王雨止め給へ

【044】アルトのパパ

 来ぬ人も惜し鵲のしだり尾の長き綱手を引けば実朝

【コメント】小倉百人一首の撰者・藤原定家は自作を選んでいる。それにあやかって私も自作を無理やりねじ込んだ。撰者の特権乱用で愛する源実朝との歌合せを強引に実現した。その実朝の全作品からたった1首を選ぶという難行苦行の末、たどりついたのが本作。1211年7月の豪雨にあたっての詠歌だ。「八大竜王」は雨を司る神様。日照りなら雨乞いをする相手なのだが、それが嵩じては、かえって民が苦しむからそこそこで切り上げてくれと頼み込む。本質的には「撫民」の歌なのだが、神祇歌のような香気も漂う。人間の代表として竜王に直談判する征夷大将軍源実朝はこのとき19歳。

10歳で小倉百人一首を暗記して始まった私の和歌体験は、50年を経た今、源実朝にたどり着いた。中学生からクラシックを聴き始め19歳で生涯の作曲家をブラームスと定めたように今、源実朝を生涯の歌人に決めた。令和百人一首選定で感じた和歌の歴史への敬意と実朝への思いを歌に込めた。あろうことか定家、後鳥羽院、人麻呂、家持、実朝の小倉百人一首収載歌を対象とした五重本歌取りと言いたいところだが、「定家、後鳥羽院、家持、人麻呂たち長い和歌の歴史はあるけれども私は実朝を選ぶ」とただ言いたいだけの字数合わせ。

実朝の勅撰和歌集デビューは新古今には間に合っていない。かといって次の「勅撰和歌集」で25首入集したときにはすでにこの世を去っていた。勅撰入集は13集にまたがる92首を数えるが、本人はそれを知らない。だから私がはしゃぐ。勅撰入集は歌人の格を便利に推し量る目安だが、鵜呑みは厳禁だ。でないと在原業平、後鳥羽院、大伴家持、崇徳院より実朝が上位に来てしまう。さぞうれしかろう。

源実朝を…

実朝を…「和歌のブラームス」と位置付けてやまない。

なんだか

泣きたい。

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